富士大、執念実る 東北福祉大にリベンジ&決勝へ 小林主将「報われた」
決勝では仙台大と激突、豊田監督「うちは捨て身」
「7-0から(逆転負けして)3か月半。とにかく、福祉大とやるということを目標にしてきた。そして、(出場が)決まった時には絶対に勝つんだという思いで日々、全力で抜くことなく練習してきた。その練習の姿勢が最後は出たかなと思います。気持ちで最後は勝れたかなと思います」と豊田監督。小林主将によると、富士大はグラウンドのトイレに6月に敗れた時のスコアや新聞記事を貼り、悔しさを忘れないようにしてきたという。高校野球でよくある光景だけに「高校生みたいですけど」と笑いながらも「報われましたね」と安堵。「こういう場面で負けていたので、粘り勝つという雰囲気が出ていた。みんなに感謝です」と話した。
2年前の代表決定戦決勝でも富士大は東北福祉大に延長10回の末、4-5で敗れていた。その時、東北福祉大のマウンドにいたのが2年生だった鈴木。豊田監督は「1アウト満塁で長田(駿介、現4年・東北)がファーストゴロのゲッツー。その時もピッチャーが鈴木くん。いろんな思いが重なっての今日のゲームだった」と、この日にかけていたもう1つの思いも明かした。
リーグ戦終了から1か月が空いての大会だっただけに「1か月はマイナスでもあり、プラスだとも思った」と指揮官。10月上旬には1週間の振り込みと守り込みを敢行し、「調整ではなく、体を追い込んでやってきた」という。その後、関東遠征に出かけ、立教大、JX-ENEOS、JFE東日本とのオープン戦で大会に合わせてきた。
2年連続の明治神宮大会出場まであと1つ。決勝の相手は昨年と同じ仙台大だ。リーグ戦を完全優勝で勝ち上がってきただけに、「(仙台大は)勢いがある。(リーグ戦から)今日で11連勝ですからね。うちは捨て身。今日のゲームのように最後まで諦めずに全力で自分たちの野球をやるだけ」と豊田監督。小林主将も「勝てればいいので」と短い言葉に気持ちを込めた。
(高橋昌江 / Masae Takahashi)