ドラフト1位にも引けを取らない主力ズラリ 西武が誇る「ドラフト3位」
今季ドラ3ルーキーとして活躍した源田、2015年ドラ3野田も躍進
埼玉西武は、内野手から外野手へのコンバートに挑戦する選手が多い。2012年のドラフト3位・金子侑と、2014年ドラフト3位・外崎もそれに該当する。金子侑は2016年から本格的に外野手に挑戦すると、53盗塁を記録し最多盗塁のタイトルを獲得。今季は正式に外野手登録され、故障で出遅れながらも変わらぬ韋駄天ぶりを見せた。
外崎は今季開幕1軍入りを果たすと、自己最多の135試合に出場。特に「炎獅子ユニホーム」の着用後は大きく調子を上げ、自身初の2桁本塁打と100安打を記録し、怒涛の13連勝を支えた恐怖の下位打線を担った。
2015年のドラフト3位は野田だ。西濃運輸からプロ入りを果たすと、1年目から1軍のマウンドに立つ。今季は昨季を上回る38試合に登板し、防御率1.98と驚異的な安定感。167センチと小柄な体格ながらも、ダイナミックな投球フォームで打者に向かう強気の投球スタイルが魅力だ。
昨年のドラフト3位は、今季のチームのAクラス入りの立役者・源田だ。第87回都市対抗野球で優秀選手に選出されると、正遊撃手の不在に苦しんでいた埼玉西武が指名した。社会人時代は守備で高い評価を得ていたが、プロ入り後は打撃も開花。2リーグ制導入後のルーキーとしては56年ぶり4人目のフルイニング出場を果たし、新人歴代単独3位となる155安打を記録する。来季からは「黄金ルーキー」としてではなく「主力」として活躍し、辻監督の求める理想の2番打者の体現者となりたい。
今振り返ると、意外な選手がドラフト1位ではなく3位で埼玉西武に入団していることが分かる。もちろん3位という順位が特別な意味を持っているわけではなく、4位以降の選手でも活躍している選手は多い。つまり、入団してしまえば順位に関係なく全ての選手に活躍のチャンスがあり、飛躍の可能性が平等にあるということである。来年のシーズンは、ドラフト1位以外の選手にも注目してみてはいかがだろうか。