左腕アレルギーの鷹打線、苦戦する投手の共通点は?
鍵となる「左腕対鷹打線」
柳田 106打数36安打9本塁打、打率.340
今宮 110打数39安打7本塁打、打率.355
デスパイネ 91打数27安打9本塁打、打率.297
内川 46打数12安打3本塁打、打率.261
中村晃 118打数31安打1本塁打、打率.263
松田 98打数27安打5本塁打、打率.276
川島 74打数22安打5本塁打、打率.297
高谷 47打数9安打0本塁打、打率.191
右投手に比べ、左投手で成績が下がるのは内川、中村晃、高谷の3人。今宮は打率3割5分を超えており、左打者の柳田も、実は左投手の方が数字は良くなっている。では、なぜソフトバンクがこのポストシーズンで左腕に苦戦しているのか。
今季戦ったペナントレース143試合のうち、相手の先発投手が左投手だったのは29試合。パ・リーグは各球団、右投手に好投手が多く、ローテの中心を担っている。左腕でチームの中心にいるといえば、西武・菊池雄星投手くらい。その菊池は、ソフトバンクに滅法、相性が悪いのは、よく知られているところである。左の好投手との対戦が少ないことも無関係ではないはず。
そして、このポストシーズンで苦戦している4投手に共通して言えたのは、カーブやチェンジアップといった変化球で緩急を使いこなしていた点。しかも、真っ直ぐでも、変化球でも、しっかりと腕を振り、慎重になり過ぎることなく、思い切ってソフトバンク打線に立ち向かっていた。
ソフトバンクが3勝1敗で迎える2日の第5戦。DeNAの先発は、再び左投手の石田健大が予想されている。カーブ、フォーク、チェンジアップなどを操る左腕が、今永や濱口同様にソフトバンク打線を封じるのか。はたまた、ホークス打線が“アレルギー”を払拭するのか。「左腕対鷹打線」が鍵を握りそうだ。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)