田中将大が残留、ヤ軍名物記者が指摘「肘の問題を見て見ぬふりはできない」
肘が原因での離脱は2年目以降はなしも「活躍していない時について回る話題」
靭帯は自然治癒しないとされているが、保存療法の後に肘の状態が理由で離脱したことはなく、昨年は31試合登板で14勝4敗、防御率3.07という好成績をマーク。今季のレギュラーシーズンは浮き沈みが激しく、30試合登板で13勝12敗、防御率4.74と苦しんだが、2年連続で大きな離脱はなかった。今年はポストシーズンまでフル稼働し、3試合登板で2勝1敗、防御率0.90と圧巻の成績を残して評価を回復させている。
記事では「ヤンキースとタナカはトミー・ジョン手術ではなくリハビリを選択し、この決断は功を奏している」と紹介。その後、DL入りすることはあったものの、いずれも肘の部分断裂が原因ではなかったことにも触れている。それでも、キング記者は「ア・リーグ球団の関係者は、タナカのこの決断が公表される前に、FA市場に出ることはないだろうという見通しを語っていた」と言及。このスカウトは、故障歴や今後への不安から「オプトアウト」する可能性は低いと話していたという。
キング記者は「どれだけタナカの実力に称賛が集まっても、肘の問題を見て見ぬふりはできない。活躍している時は話題にならないが、そうで無い時はついて回る話題だ」と指摘する。田中は明らかな結果で不安を払拭してきたが、右腕を評価をし、獲得に動こうとする人間は、どうしてもこれ無視することはできなかったというのだ。
さらに、「ケイシー・クロースを代理人としているタナカは、金銭面がヤンキース残留へのモチベーションであるとはしていない」とも紹介。田中は必要と感じれば、例え年俸が下がっていても、ヤンキースを飛び出す選択をしていた可能性があるいうのだ。一方で、「ア・リーグ東地区の関係者は、タナカが年2230万ドル(約25億4300万円)以上を提示するチームを見つけることは難しいだろうと指摘している」とも紹介。スカウトの「もしその金額を誰かが提示したら衝撃だ」というコメントも掲載している。
いずれにせよ、田中がヤンキースに居心地の良さを感じていなければ、金額にこだわらずに環境を変えるという選択をしていた可能性はある。ただ、ピンストライプのユニホームでの投球、気の合う仲間とのプレーを、右腕は「心より嬉しい」と声明の中で表現した。世界一という最高の目標に向かって、気持ちはすでに前へと向かっているはずだ。
(Full-Count編集部)