鷹サファテ、衝撃3イニングでMVP 工藤監督が明かす“舞台裏”
衝撃のロングリリーフに「疲れたよ(笑)」
衝撃の、誰もが目を疑ったサファテのロングリリーフ。工藤監督は、その舞台裏を、こう語った。「2イニングは予定していたんですけど、3イニング目もいくと言ってくれたので。今日はサファテにかけようと。サファテが投げている間に絶対に勝とうという気持ちで3イニング行ってもらいました」。サファテ自らの志願によるものだった。
もし敗れていたら、第7戦で守護神を起用できなくなったであろう禁断の一手。サファテ自身が志願したのも、この試合で日本一を決めるという、執念にも似た決意の現われだった。
「今日全部使い切ってしまったので、今日とにかく勝つしかないと。明日の分は残ってなかった。チームのため、それだけだった。今年自分の都合でチームを離れた時期があった。その時みんなが自分のためにと戦ってくれた。今日は自分がチームのためにと思って投げました」
その思いが、勝利の女神を振り向かせた。「疲れたよ(笑)。監督にはもうこれっきりにしてもらいたいね」と冗談めかし、会見場に笑いを誘ったサファテ。もちろん、文句なしの日本シリーズMVP。やっぱり、この男なくして、ソフトバンクは語れない。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)