「いい感覚があります」― 3球団競合ドラ1右腕、ホークス高橋純平の現在地

力の伝わったボールを…「いい感覚があります」

 悔しさを胸に、己を奮い立たせている、この秋季キャンプ。背番号47は、ランニングメニューで軽快にグループの先頭を走っていた。2016年のドラフト1位・田中正義や、自ら名前を挙げた笠谷や小澤といった面々を従えて走る姿があった。もともと高橋はランニングは得意ではなかったはず。ルーキーイヤーでは先頭から大きく遅れをとるなど、体力、走力不足を露呈していた。それが2年経つと、どうだろうか。体は一回りも二回りも大きくなり、走る姿に、かつての弱々しさはなくなってきた。ゆっくりとではあるが、着実に肉体面の成長が感じられる。

 今季はフォームに苦しみ、突如として制球を乱して四球を連発する場面が散見された。しっかりと指にかかったボールであれば、軽々と打者のバットに空を切らせることが出来る反面、力の伝わらないボールが多く、それを痛打されることもあった。その危うい脆さが、克服すべき課題。力の伝わったボールをどれだけ多く投げられるか、精度をどれだけ高められるか。この秋、そして春にかけて、そこが課題になってくるだろう。

 実はシーズン終了後に、右肩に軽い炎症と思われる異変が見つかった。それを回復させるため、10月に宮崎で行われていたフェニックスリーグには参加せずに、徹底した走り込みなどで身体作りに励んだ。秋季キャンプでようやく立ち投げでの投球練習を再開。まだ制限付きではあるものの、やはり右腕から投じられるボールには類稀なるポテンシャルがある。

「投球制限がかかったところからのスタートですし、休み肩で肩の軽さはありますけど、それがあるとしてもいい感じ、いい感覚があります」

 左足を真っ直ぐ踏み出し、しっかりと右手のトップを作ることをテーマにフォームをブラッシュアップさせている。

 2015年のドラフトで、最多の3球団が競合した高校ナンバーワン右腕。この2年間は決して、順風満帆とは言えぬ日々を過ごした。来季こそ覚醒を。高橋純平もまた、台頭を求められている若き才能である。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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