日本復帰でムネリン節炸裂 川崎宗則に寄せられる来季への期待

「カメラの前に立つために生まれた」男

 また、チームのムードメーカーとしても多くのファンとチームメイトを魅了した。爽やかな顔立ちと盛り上げ上手な性格がファンに受け、現地メディアからは「カメラの前に立つために生まれた」とまで評された。2016年には、所属するカブスがワールドシリーズに進出。川崎自身はアクティブ・ロースター入りしなかったものの帯同し、チームは108年ぶりとなるワールドチャンピオンに輝いた。

 6シーズンぶりに日本復帰した今季は、怪我の影響もあって42試合の出場にとどまった。本人としても悔しいシーズンとなったが、5月11日には日米通算1500安打を達成。出場した試合では守備に打撃にハッスルし、確かな存在感を示した。

 復帰当初は層の厚さから、確約されたポジションがないとも言われていたが、川崎にはそれ以上の役割も期待されている。4月の入団会見では、「福岡が大好きで、なんと言っても、福岡に帰ってくるたびにたくさんのGMがいました。タクシーの運転手さん、行く店の大将のみなさん、エレベーターで会う子供連れの家族のみなさん、いつ帰ってくるの? と。声をかけてくれたたくさんのGMたちに本当に感謝しています」「ピッチャーもやれと言われれば、やれます。真っすぐとカットしかないですけどね、監督が僕を好きなように使ってくれて、それに僕は日本人らしくイエス!と言いたいと思います」とムネリン節が炸裂。 

 後輩に向けては、「僕とプレーして、野球が下手になってほしくない。上手くさせて、野球をもっと楽しいと思ってもらいたい。厳しい世界です、プロ野球は。上手くなるようなプレーを後輩たちにしてもらえるような、そういう風に引っ張って行きたいし、そういう先輩でありたい。自信はあります」と語っていたが、メジャーの「生きた経験」を伸び盛りの若手に還元することができれば、チームはさらなる高みへ到達することができるだろう。

 川崎の「ムネ」を躍らせる活躍をファンは心待ちにしている。来季もまた、誰にも真似できない川崎らしい姿を見せてくれることに期待したい。

【ハイライト動画】川崎、鮮やかなセンター返しで日米通算1500安打達成

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY