GG賞とベストナイン同時受賞は12人、近年増加傾向の“打てる”守備の名手

攻守で広島を牽引した丸佳浩【写真:荒川祐史】
攻守で広島を牽引した丸佳浩【写真:荒川祐史】

パ・リーグではDHを除く9人中7人がW受賞

 先日の「三井ゴールデン・グラブ賞」に続き、17日に今季「ベストナイン」が発表された。ソフトバンクの甲斐拓也捕手が両賞を獲得し、育成選手として初の快挙を達成したことが話題になっているが、今季W受賞した選手は何人いるのだろうか。実は、パ・リーグの指名打者を除く18人のうち12人が同時受賞を果たしている。さらに、パ・リーグでは9人中7人がW受賞している。

 守備の名手を選出する「ゴールデン・グラブ賞」に対し、ポジション別に最も優秀な選手を選ぶ「ベストナイン」。つまり「ベストナイン」は打撃成績も考慮される。事実、ゴールデン・グラブ賞に選ばれなかったベストナインの顔ぶれを見ると、パ・リーグでは二塁の浅村栄斗(西武・最多安打2位)、三塁のウィーラー(楽天・本塁打3位)、セ・リーグでは宮崎敏郎(DeNA・首位打者)、田中広輔(広島・盗塁王&出塁率1位)、筒香嘉智(DeNA・打点2位)と、打撃自慢の選手が並んだ。セ・リーグ捕手でベストナインに選ばれた會澤翼(広島)は規定打席に達していないものの、打率.275を記録。同ポジションでゴールデン・グラブ賞を受賞した小林誠司(巨人)を遙かに凌ぐ。

 だが、裏を返してみれば、打撃成績を加味しても選を漏れなかった選手が12人いたということになる。投手2人を除いたとしても、野手は16人のうち10人が攻守ともにリーグを代表する選手だと言えそうだ。実際にその名を見ても、攻守両面に優れた選手と言われて頷ける面々ばかりだ。かつては打撃自慢の選手は守備に難があるイメージが強かったが、トレーニング方法が変わり、フィットネスに対する意識が高く、運動能力の高い選手が増える中で、攻守両面に優れた“トータルパッケージ”の選手が増えてきた、と言えるのかもしれない。

○GG賞とベストナイン同時受賞者12人

【パ・リーグ】
投手:菊池雄星(西武)
捕手:甲斐拓也(ソフトバンク)打率.232、5本塁打、18打点、4盗塁
一塁:銀次(楽天)打率.293、3本塁打、60打点、2盗塁
遊撃:今宮健太(ソフトバンク)打率.264、14本塁打、64打点、15盗塁
外野:秋山翔吾(西武)打率.322、25本塁打、89打点、16盗塁
   柳田悠岐(ソフトバンク)打率.310、31本塁打、99打点、14盗塁
   西川遥輝(日本ハム)打率.296、9本塁打、44打点、39盗塁

【セ・リーグ】
投手:菅野智之(巨人)
一塁:J.ロペス(DeNA)打率.301、30本塁打、105打点
二塁:菊池涼介(広島)打率.271、14本塁打、56打点、8盗塁
外野:丸佳浩(広島)打率.308、23本塁打、92打点、13盗塁
   鈴木誠也(広島)打率.300、26本塁打、90打点、16盗塁

(Full-Count編集部)

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