俊足好守の両打ち 楽天の田中マー君ならぬ“カー君”、定位置奪取なるか

打力向上で定位置奪取へ

 試合後、少し緊張した面持ちで初めてヒーローインタビューを受けた田中は、この日がプロ初のスタメン起用。三振に倒れた最初の3打席はスタンドの応援も耳に入らないほど緊張していたと言い、「4打席目でようやくヒットが出て、(本塁打を打った)5打席目は今日1番落ち着いて入れた。ボールもよく見えて打てると思った」「いつも厳しい先輩方がベンチでとても喜んでくれて僕もうれしかった」と、プロ初アーチの喜びを初々しく語った。

 田中はその後も1軍とファームで試合経験を重ねる。最終的な成績は、51試合54打数6安打1本塁打2打点、打率.111。課題は明確だが、起動力不足と言われるチームの中で、トップタイの7盗塁。出場試合数が少ないため、限られたチャンスで積極的にスタートを切っていること、代走として出場し、警戒される中で盗塁を決めていることが分かる。

 楽天は今季4年ぶりにAクラスに入り、クライマックスシリーズファイナルステージにも進出し、チームとして大きな躍進を遂げた。それを期間限定の「勢い」で終わらせないために、来季のチームを担う若手の台頭は重要になる。秋季キャンプのインタビューにおいて、梨田監督も田中へ大きな期待をかけていることを明言した。

 しかし、楽天の外野には、田中自身が師匠と仰ぐ島内や、ペゲーロ、岡島、聖澤をはじめ、田中と同じく走攻守に定評のあるオコエなどがおり、わずか3枠をめぐるポジション争いは激しいものとなるだろう。田中は、まず今季打率1割台に終わった打力向上を第一として、チーム内競争に食い込んでいきたい。

 11月25日から台湾で始まる「2017アジアウインターベースボールリーグ(AWB)」に、イースタン・リーグ選抜として参加する。この大会には各球団の有望な若手が多数出場。チームの勝利に貢献する中で、同世代の選手から学ぶことは多いだろう。日本に帰国してきた後、そして来季、一回り成長した田中の姿を楽しみにしている。

【動画】今季、プロ初本塁打を記録した楽天・田中

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