11年ぶりBクラス、巨人の戦力整理 村田戦力外&6選手引退、激動のオフに
13選手を“放出”、4度の盗塁王・片岡は引退を決断
11年ぶりにBクラスへと転落し、2007年にスタートして10年目を迎えたクライマックスシリーズへの進出も初めて逃した巨人。72勝68敗2分と4つの貯金を作りながらも、3位DeNAに2ゲーム差の4位に沈み、屈辱にまみれるシーズンとなった。
投手陣はリーグトップの防御率を残した阪神と遜色のないリーグ2位の防御率3.31を残した。その一方でチーム打率はリーグ3位タイの.249、得点は同4位の536と、打線の弱さが露呈したシーズンだった。
V奪還が至上命令となる来季に向けてオフの戦力整理に着手しているが、今オフは長らく球界で活躍してきた片岡治大内野手や相川亮二捕手、松本哲也外野手、藤村大介内野手など、実に6選手が現役を引退。まだ外国人の去就は明らかとなっていないが、この6人を含め支配下だけで実に13選手が退団や戦力外となるオフとなった(2選手は育成で再契約)。
ここでは引退や、戦力外などで退団となった選手たちのこれまでの実績を振り返ってみよう。
◯村田修一(戦力外)
プロ15年目。1953試合6925打数1865安打360本塁打1123打点、打率.269。今オフのビッグサプライズの1つとなったのが、村田への戦力外通告だっただろう。若返りを図るチーム方針から戦力構想外となり、球団との話し合いの末に自由契約となる道を選択した。
東福岡高から日本大を経て2002年のドラフト自由獲得枠で横浜(現DeNA)に入団した“松坂世代”の1人。1年目からスタメンに定着して25本塁打を放つと、2007年に36本塁打、2008年には46本塁打を放って2年連続本塁打王を獲得。FA権を行使して、2012年から巨人に移籍。移籍後もチームの不動の主軸となり、昨季も全143試合に出場していた。今季は右の代打として開幕を迎えたが、交流戦以降、先発の座を奪い返して118試合に出場。14本塁打を放ったものの、世代交代を理由にチームから離れることになった。本塁打王2回、ベストナイン4回、ゴールデングラブ賞3回。
◯片岡治大(引退、2軍内野守備走塁コーチ)
プロ13年目。1208試合4413打数1174安打66本塁打389打点320盗塁、打率.266。4回の盗塁王に輝いたスピードスターが今季限りでユニホームを脱ぐことになった。宇都宮学園高(現在は文星芸大附属高)から東京ガスを経て、2004年のドラフト3位で西武入り。1年目の5月に1軍デビューを飾ると、81試合に出場。2年目にスタメンの座を奪うと、3年目の2007年に116試合に出場して38盗塁を決め、初の盗塁王に。そこから2010年まで4年連続盗塁王を獲得。2008年には最多安打のタイトルも獲得した。
2009年には日本代表としてWBCに出場し、2大会連続優勝に貢献。2013年のオフにFA権を行使して巨人へと移籍。1年目こそ126試合に出場し、24盗塁をマークしたが、2015年から怪我などもあって徐々に出場を減らしていき、今季はプロ入り後初めて1軍出場なし。今季限りでの現役引退を表明し、来季から2軍内野守備走塁コーチに就任する。盗塁王4回、最多安打1回、ベストナイン1回。