日ハムへのトレードが飛躍の契機に? 巨人で伸び悩んだ大砲候補と左腕の躍進
巨人8年間で通算9本塁打の大田は日ハム1年目で15発
一方、怪我の影響で開幕1軍はならなかった大田。4月23日に1軍に昇格すると、即スタメン起用されて早速移籍後初安打。同29日の楽天戦では、新しい本拠地となった札幌ドームで移籍後初本塁打を放った。交流戦では古巣・巨人から豪快な2試合連続アーチを描き、打率3割もマークし、瞬く間に外野の定位置を確保する。
しかし夏場になると打撃不振に陥り、8月は快音が聞かれず。9月のオリックス3連戦では12打席無安打とトンネルに突入する。それでも栗山監督が起用し続けたことで徐々に復調、自身初の規定打席に到達してシーズンを終えた。最終的にキャリアハイの118試合に出場し、110安打15本塁打46打点、打率.258。巨人時代の8年間で通算9本塁打と苦しんでいた大砲候補は、新天地でようやくその大器の片鱗を見せ付けた。
伸び悩んでいた大砲候補と左腕が、トレードでやってきた北の大地でその才能を開花させ、ともにキャリアハイの成績を残す飛躍の1年を過ごした。初めてシーズンを通して戦う中で、想像を絶する疲労や不調も味わい、主力を務めることの難しさを痛感したことだろう。しかし同時に、「試合に出てチームに貢献する」という何にも代え難い喜びも知ったはずだ。今季自身が身をもって学んだことを生かしながら、両選手は2年目のシーズンに挑戦する。
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)