ロッテ井上は現状維持でサイン、“眠れる大砲”覚醒へ金森流「置きティー」
11月台湾遠征では同僚チェンから先制3ラン
ロッテの“アジャ”井上晴哉内野手が28日、球団事務所で契約更改し、現状維持の1350万円(金額は推定)でサインした。
今季はケガもあり、昨年と同じ35試合出場、本塁打なしの11打点と成績は下回り、大砲としての期待を裏切った。しかし、井口新監督は11月の台湾遠征で「4番・一塁」で起用。チャイニーズ・タイペイ代表を相手に、11月10日の第1戦ではチームメートのチェン・グァンユウから初回に先制3ランを放つなど、早くも鴨川秋季キャンプの成果が出始めている。期待料を込めての現状維持となった。
途中加入で15本塁打を放ったペーニャは残留見込みだが、ダフィー、パラデス、サントス3選手の退団が発表され、国産大砲の潜在能力を持つ井上に対する期待は大きい。「(大きいのを打たなければいけないと)勝手に責任を感じすぎていた。5月くらいから心の中で変わった」と、2軍落ちを機に自分のバッティングを見直してプレッシャーから解放されたという。
金森コーチの指導で取り入れたインターバルの短い「置きティー」は、台湾から帰国後も浦和2軍施設の単独練習で継続している。大砲として期待されながら、プロ4年間でわずか4本塁打。例年通り、年明けは中日の大島らと大阪での自主トレを予定しているが「まずは春のキャンプに合わせる。(目標の)数字は見えないが(石垣島で)いい結果を残し、まずは(1軍に)残ること。そこに合わせたい」とアジャ。眠れる大砲の覚醒が最下位脱出には欠かせない。
(細野能功 / Yoshinori Hosono)