ハンカチ王子・斎藤佑も来季30歳 見えた“新境地”、加齢は「逆にチャンス」

島田球団代表「とにかくどんな形でも復活してくれれば」

 追求してきた形になりつつあることで、このオフの取り組みも明確だ。

「毎年オフの練習ではいわゆるフォーシームばかり投げてきたんです。でも、実際に試合で使うのは本当に少なくなるので。ツーシーム、カットボール、チェンジアップ。全体的に完成度を高くキャンプに入れるようにしたいです」と言う。

 ハンカチ王子の愛称で甲子園を湧かせた右腕も来年は30歳。だが、技巧派への変身を試みる斎藤にとって年齢は脅威ではないようだ。

「スポーツ選手なので、年を重ねるにつれて体が動かなくなるというのがありますけど、僕の投球スタイルがもうそういうスタイルじゃないので。逆にチャンスなのかなと思いますね。神経系が高まってきて、動きが安定してくるっていうんですか。だからこのオフのトレーニングを大事にしたいですね」とさわやかに笑った。

 球団の島田利正代表は「とにかくどんな形でも復活してくれれば」と期待する。30歳を迎える来季、円熟味溢れる投球術でもうひと花咲かせてほしい。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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