投手、守備で好選手輩出も中軸打者が育たず…阪神の過去10年ドラフト査定

新人王を獲得した高山、大山も大器の片りん

○2015年
1位・高山俊 外 明大・237試218安14本89点11盗 打率.265※
2位・坂本誠志郎 捕 明大・70試37安3本19点0盗 打率.234※
3位・竹安大知 投 熊本ゴールデンラークス・1勝0敗0S0H 防御率0.00※
4位・望月惇志 投 横浜創学館高・0勝0敗0S0H 防御率0.00※
5位・青柳晃洋 投 帝京大・8勝9敗0S0H 防御率3.26※
6位・板山祐太郎 外 亜大・43試25安0本5点1盗 打率.229※

 高山は昨年、規定打席に達して新人王に輝いたが、今季は出場機会が減る。2位以下の選手も金本監督によって1軍で試されたが、まだレギュラーには定着していない。

○2016年
1位・大山悠輔 内 白鴎大・75試47安7本38点2盗 打率.237※
2位・小野泰己 投 富士大・2勝7敗0S0H 防御率4.35※
3位・才木浩人 投 須磨翔風高・0勝0敗0S1H 防御率0.00※
4位・浜地真澄 投 福岡大大濠高(1軍出場なし)※
5位・糸原健斗 内 JX-ENEOS・66試42安1本24点1盗 打率.259※
6位・福永春吾 投 徳島インディゴソックス・0勝0敗0S0H 防御率11.25※
7位・長坂拳弥 捕 東北福祉大学・1試0安0本0点 0盗 打率.000※
8位・藤谷洸介 投 パナソニック(1軍出場なし)※

 2016年の新人も4位の浜地、8位の藤谷を除いて、1軍出場に機会が与えられた。大山は7本塁打し、大器の片りんを見せた。小野も一時期好投。糸原は北條との遊撃手のポジション争いをした。金本監督の若手を抜擢する方針の恩恵を受けているが、その期待に応えることはできるだろうか。

○2017年
1位・馬場皐輔 投 仙台大
2位・高橋遥人 投 亜大
3位・熊谷敬宥 内 立大
4位・島田海吏 外 上武大
5位・谷川昌希 投 九州三菱自動車
6位・牧丈一郎 投 啓新高
育1位・石井将希 投 上武大

 毎年、選手は育っているが、長距離打者が少ない。過去10年のドラフトで入団した選手でシーズン2桁本塁打を打ったのは、2016年の原口(11本)と2017年の中谷将太(20本)だけ。阪神は、主軸打者を他球団からのFA選手や外国人選手で賄ってきた。

 往年のダイナマイト打線を知るファンからは寂しいところだ。そういう意味でも大山には期待がかかる。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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