楽天生え抜き初の500試合登板 「イーグルスが好き」ベテラン右腕の存在感
今季はプロ入り最少17試合登板も、7月以降は14戦連続無失点
2015年は松井裕が抑えに定着したこともあり、中継ぎに専念。プロ入り最多タイの61試合登板、チーム最多31ホールドと好成績を収めた。12年目の今季はプロ入り最少の17試合、1勝1敗3ホールドという少々物足りない成績。しかし、春先は打ち込まれる場面が目立ったものの、1軍復帰後の7月以降は14試合連続無失点と意地を見せている。
そして、10月9日の北海道日本ハム戦、生え抜き初となる500試合登板を達成。「なかなか結果も出なくて苦しい時間も多かったですが、まずは記録を達成できて良かったです。これからも自分なりに1試合でも多く投げられるよう全力で頑張っていきます」と大記録樹立を喜んだ。
1年目から先発、中継ぎ、抑えと、どこまでもチームに献身。2016年、FA権を行使せずに残留を決めた際「一番大きな理由は楽天イーグルスが好きだからです」と明かしたように、チームを思う気持ちが強いからこそ、どんな場面でも力を尽くすことができるのだろう。
青山は、端正な顔立ちと柔和な雰囲気で「王子」と呼ばれることもあり、喜ばしい感情以外を露にすることは少ない。しかし、日本一に輝いた2013年は、守護神の座を争う相手であり、怪我のために優勝を見届けられなかったラズナー投手を慮り、彼のユニフォームを着てビールかけに参加した。優しげな笑顔の裏に熱い気持ちを秘め、陰日向にチームを支え続けた右腕。2度目の頂点のため、来季もベテランらしいマウンドさばきを見せてほしい。