「選手だけがマイナスに…」 ソフトバンク武田が提起した侍Jの課題

契約更改に臨んだソフトバンク・武田【写真:藤浦一都】
契約更改に臨んだソフトバンク・武田【写真:藤浦一都】

最強布陣組むために―武田が侍Jの課題提起、内に秘める思いとは

 ソフトバンクの武田翔太投手が21日、福岡市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、25%の大幅減となる9000万円で契約を更改した。この交渉の席上で、武田は球界全体の課題として、WBCをはじめとする国際大会に出場する選手を取り巻く環境面のリスクを指摘。ソフトバンク球団からもNPB、選手会に働きかけてもらえるように要望したことを明らかにした。

 キッカケは今春に遡る。武田は、右足首を負傷していた日本ハム・大谷翔平の不参加によって、今春キャンプ中にWBCに臨む侍ジャパンに招集された。緊急招集で臨んだ本大会中に右肩を痛め、シーズン開幕後に右肩炎症で約2か月半に渡って戦線を離脱。6月末に1軍に復帰したものの、右肩を痛めている間にフォームを崩し、今季は13試合で6勝4敗、防御率3.68に終わった。2015年、2016年と続けてきた2桁勝利も途切れた。

 WBCで負った故障が、シーズンに影響したことは否めない。ボールも、環境も違う中でのプレーには、怪我やその後の不調に繋がるリスクはある。ただ、球界には、もし怪我などでシーズンの成績に影響を及ぼした場合にも、その選手を救済するシステムはない。「そうなったことで、色々と思うようになったし、穴が見えたというか……」。実際に怪我を負い、自らがその立場に置かれたからこそ、課題だと痛感した。

「今の現状では選手としては、いい時はいいですけど、悪い時に選手だけがリスクを負ってしまう。WBCや侍ジャパン関連の試合はこれからもあります。日本としてはベストメンバーでいきたいと思いますけど、選手会、NPBの間での取り決めが明確ではない。現状では、例えば怪我をした時とかに、選手だけがマイナスになるリスクがある」

「出ないほうがいいんじゃないか、という選手が出てくる」 

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