鷹・千賀、育成から球団初1億超え! 6000万増の1.25億円更改「不思議な感覚」
育成から大台突破はプロ野球史上3人目、「田舎者の高校生が…」
2年ぶり8度目の日本一に輝いたソフトバンクの千賀滉大投手が21日、福岡市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、6000万円増の1億2500万円で契約を更改した。育成出身選手の1億円突破は球団史上初。この日、千賀の前に契約交渉を行った武田翔太投手が1億2000万円から3000万減の9000万円で更改して大台を割ったが、千賀が大台を突破し、ソフトバンクの1億円プレーヤーは再び15人に戻った(金額は推定)。
侍ジャパンのメンバーとして、今春のWBCに出場した千賀。先発、中継ぎで4試合11イニングに投げて、16三振を奪う圧巻のピッチングを披露し、日本人で唯一の大会ベストナインに選ばれた。シーズンに入ってからは、左背部の張りで2度、戦線を離脱したものの、22試合に先発して13勝4敗、防御率2.64の好成績をマーク。自身初タイトルとなる最高勝率のタイトルにも輝いた。
「しっかり評価していただきました。WBCから始まり、日本一になれて幸せ者だと思います」と語った千賀は、2010年の育成ドラフト4位で入団。育成契約から大台突破は球団史上初だ。球界では過去に巨人山口鉄也投手、ロッテ西野勇士投手がいる。
大出世を遂げた千賀は「不思議な感覚です。1月の明細を見ないと分からないですけど、(甲斐)拓也とも話したんですけど、270万円から始まって上がっていくのは不思議なこと。それだけ練習してきたことかなと思って、もっともっと精進していきたいと思います」と、1億円プレーヤーの仲間入りしたことにはまだ実感が沸かない様子だった。
「何も出来なかった田舎者の高校生から、いちプロ野球選手にしてくれたコーチや裏方の人たちに感謝しないといけないなと、より強く思うようになりました」と周囲への感謝を口にした右腕。来季の目標として「雄星さんが持っていった防御率のタイトルを取りたい。(最高勝率は)主要なタイトルではないと思っているので、先発として防御率のタイトルを取りたいですね」と掲げていた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)