福岡で迎えるプロ9年目 26歳の未完の大器はホークスで覚醒するか
達川ヘッド「スイングも守備も1軍レベル」
前評判通りの俊足強打で正遊撃手の座を奪取し、最終的に131試合93安打7本塁打41打点、打率.250という成績を残す。遊撃守備でも幾度となくファインプレーを見せ、未完の大器が5年目にして覚醒の時を迎えたかと、ファンや首脳陣の中でも期待が高まっていった。
ところが2015年にその状況は一変。春季キャンプ序盤に左足の甲を骨折し、一度手にしたポジションを失ってしまうと、以降、2014年の成績を上回ることができず。ここ数年は不本意なシーズンが続いていた。
そして今オフの11月11日、西田は斐紹との交換トレードで、福岡ソフトバンクに移籍することに。内野のバックアップを求めていた福岡ソフトバンクと、若い捕手を補強したい楽天の思惑が一致した形だ。守備のユーティリティー性と、強打が魅力の西田。なかなか殻を破れていないとはいえ、その練習風景を見た福岡ソフトバンクの達川ヘッドコーチも、「スイングも守備も1軍レベル」と太鼓判を押す。
トレードの際に、西田は「活躍することで、お世話になった方々へ恩返しができればと思っています」と語っていたが、ファンの心をつかんだこの8年間と同じように、その持ち前の明るさで新天地の環境にもすぐに馴染めるだろう。杜の都では叶わなかった9年目の覚醒を、福岡の地で待ちわびている。
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)