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「肩肘が壊れる環境で野球をさせるのは罪深い」―球数制限へ高まる声

日本野球科学研究会は、野球競技の普及・発展に寄与するために、指導現場と研究者間での情報の流動性を高めることを目的とした団体だ。その第5回大会が、神戸大学で始まった。2日目の12月17日に行われたシンポジウム3のテーマは「投手のコンディショニングを考える-投球数の制限をめぐって」。学生野球のあり方をめぐって、健康面を中心とした発表、議論が行われた。

「肩肘が壊れる環境で野球をさせるのは罪深い」「予防のためには投球制限が必要」

 こうした改革を進める上での課題は、野球の場合、各リーグが独立した存在であり、統一見解を持っていないことがある。さらには大学スポーツ全体でも、広範な理解が必要だと説く。高田氏は「野球人の肩肘が壊れる環境で野球をさせるのは罪深い、安心して野球できる環境を作っていきたい」と締めくくった。

 シンポジストの正富隆氏は行岡病院副院長(整形外科)、手の外科センター長、阪神タイガースのチームドクターとしても知られる。「成長期の野球肘は、痛みなく発症して気がつくときにはすでに遅い。予防のためには投球制限が必要」と主張する。

 1993年から、甲子園の高校野球では大会前検診を行うようになった。正富氏はこの担当医だ。テスト運用を開始した93年には、何らかの痛みがある選手が半数以上、投球禁止の選手もいたが、翌年以降は禁止規定が高校の間に浸透し、有症状者が減った。甲子園に行くときに炎症を起こしている選手を連れて行っても、投球禁止になるから無駄だという意識が広まったと語った。

 これと同時に、高野連は複数の投手の育成を推奨し、94年にはベンチ入り人数を増やした。一連の施策には一定の効果があったという。

 ただ、肘の故障は高校の時点ですでに発症していることが多いため、予防できない。最近は、小中学校で酷使して障害を残している子が増えているのでは、と懸念を語る。これを防ぐためには、小中学生で予防するのが重要だとした。

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