野球の「知りたい」がここに。ベースボール専門メディア

Full-Count

  • HOME
  • NPB
  • 「肩肘が壊れる環境で野球をさせるのは罪深い」―球数制限へ高まる声

「肩肘が壊れる環境で野球をさせるのは罪深い」―球数制限へ高まる声

日本野球科学研究会は、野球競技の普及・発展に寄与するために、指導現場と研究者間での情報の流動性を高めることを目的とした団体だ。その第5回大会が、神戸大学で始まった。2日目の12月17日に行われたシンポジウム3のテーマは「投手のコンディショニングを考える-投球数の制限をめぐって」。学生野球のあり方をめぐって、健康面を中心とした発表、議論が行われた。

桑田真澄氏も投球制限ヘ向けてエール

 正富氏は、成長期の少年に球数制限が必要であることを証明するために2014年から少年野球の選手にアンケート調査を実施したという。そこからは投球数や全力投球と痛み、故障の間に一定の相関関係がみられ、球数制限が必要であると結論付けられた。これを基に球数制限に関する提言がなされたが、少年野球の現場で全面的に受け入れられるには至っていない。

 しかし、親や指導者の意識は変化しつつある。1995年当時は、もっとやらせたいという親がいたが、最近は自分の子供を守りたいという親が増えた。また、親と子供の意見を聞いて大事に思う指導者が増えてきた、と紹介。野球界全体として障害予防の意識は高まっていると締めくくった。

 質疑応答では、甲子園の日程変更の話や、ソフトボールの球数制限など、広範なテーマが議論された。また、桑田真澄氏からも肩・肘の障害予防のためには投球制限しかない、ぜひこの研究会から科学的なデータをもとにした投球制限の指標を出して欲しいとエールがあった。

 コーディネーターの高田氏は「投球制限を反対する側からは、常に、これは野球じゃない、試合が成り立たないという意見が出るが、今後は、これが野球だ、これが将来につながる野球だという認識を広めていきたい。そしてこの研究会から投球制限に繋がる科学的なデータを出したい」と結んでいた。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

人気記事ランキング

  • 「Full-Count」×「teams LEAGUE」
  • 「NO BASEBALL, NO LIFE.」 ×「Full-Count」