マーリンズが解体目前…イエリッチとリアルミュートも放出方針と米報道

トレードの可能性が浮上したマーリンズのクリスチャン・イエリッチ【写真:Getty Images】
トレードの可能性が浮上したマーリンズのクリスチャン・イエリッチ【写真:Getty Images】

オファー次第では放出と地元紙、田澤らが“セット”の可能性も

 今オフ、マーリンズは財政整理のため、高額年俸の主力を大量にトレード放出する球団史上4度目のファイヤーセールで物議を醸している。すでに本塁打王で今季MVPのジャンカルロ・スタントン外野手をヤンキースに、マルセル・オズナ外野手をカージナルスに、ディー・ゴードン内野手をマリナーズにトレードし、若手有望株を獲得。さらに、球団は再建の柱にする予定だったクリスチャン・イエリッチ外野手、J.T.リアルミュート捕手もオファー次第で放出する方針に切り替え、田澤純一投手やマーティン・プラド内野手らもトレードに組み込みことで、更なる人件費削減を実現するシナリオも浮上している。地元紙「マイアミ・ヘラルド」が報じている。

 元ヤンキースのデレク・ジーター氏が最高経営責任者に就任したマーリンズは激動のオフを過ごしている。イチロー外野手とは契約延長オプションを行使せず、スタントン、オズナ、ゴードンというチームの中核を放出し、代わりにチーム再建に必要な若手有望株を獲得した。

 だが、その動きはまだ終わりを見せていない。記事によると、マーリンズはこれまでチーム再建の柱にする方針だったイエリッチとリアルミュートについて、他球団から寄せられたオファーを吟味しているという。積極的に売りに出してはいないが、条件次第ではトレードに応じるようだ。

 2014年にゴールドグラブ賞に輝き、今季は打率.282、18本塁打、81打点と活躍した26歳のイエリッチは、来季から4年の契約期間を残しており、2022年の契約選択権は球団が手にしている。第4回WBCで優勝したアメリカ代表のメンバーでもあり、年俸総額4325万ドル(48億7700万円)と“割安”。カージナルス、ブレーブス、パドレス、ダイヤモンドバックスらが獲得に興味を示しているという。

 一方、捕手ながら機動力も優れるリアルミュートは今オフ初めて年俸調停権を手にする。来季年俸は420万ドル(約4億7400万円)と予想されており、トレード獲得する価値は高い。ナショナルズなどが移籍先として報じられる中、記事では「イエリッチとリアルミュートはスタントンやオズナ以上に質の高い若手有望株を獲得できる可能性がある」と分析している。

 さらに、2人をトレード放出する際に年俸900万ドル(約10億1500万円)のブラッド・ジグラー投手、700万ドル(約7億8900万円)の田澤純一投手、もしくは総額2850万ドル(約32億1400万円)のマーティン・プラド内野手を“セット”で放出できれば、来季のチーム年俸総額は8500万ドル(約95億8400万円)~9000万ドル(約101億4800万円)に下げることができると指摘。今季は期待通りの成績が残せなかった年俸の高い3選手が放出される可能性についても触れた。

 メジャー最強外野トリオと呼ばれたスタントン、イエリッチ、オズナは解体され、全員が退団する可能性は少なくない。ゴードンに続き、リアルミュートも去ることになれば、ジーター新体制は文字通りゼロからのスタートとなりそうだ。

(Full-Count編集部)

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