元“二刀流”殿堂選手が大谷翔平に助言「先駆者になることが全てじゃない」

エンゼルスへの入団が決まった大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルスへの入団が決まった大谷翔平【写真:Getty Images】

大学時代は二刀流のウィンフィールド氏「心身に非常に負担が掛かる」

 大谷翔平投手のエンゼルス入団で、にわかに注目を浴びている“二刀流”。かのベーブ・ルース以来初となるメジャー“二刀流”の挑戦に、誰もが大きな注目を寄せている。そんな中、大学時代に二刀流で鳴らした殿堂選手が大谷の成功を祈りながらも「多くのことに挑戦したり、先駆者になることが全てじゃない」とし、時には周囲の決断を受け入れることも大事だと助言を送った。MLB公式サイトが報じている。

 ウィンフィールド氏はミネソタ大学在学中に主に投手として活躍したが、打者としても桁外れの才能を披露し、1973年にカレッジワールドシリーズ出場。さらに、バスケットボール部でも活躍し、チームを53年ぶりのリーグ優勝に導いた。1973年ドラフトではパドレスから外野手として1巡目(全体4位)指名された他、NBAアトランタ・ホークス、NFLミネソタ・バイキングスからもドラフト指名を受ける超スーパーアスリートだった。

 パドレスに入団後は外野手に専念し、22年のメジャー生活で投手としてマウンドに上がることはなかった。だが、1979年に打点王に輝いた他、ゴールドグラブ賞7度、シルバースラッガー賞6度、オールスター12度と大活躍し、通算打率.283、3110安打、465本塁打、1833打点、223盗塁を記録。ブルージェイズ時代の1992年にはワールドシリーズ優勝も経験した。

 2001年に殿堂入りした名手は、記事の中で大谷の二刀流挑戦について「彼の成功を願う。高いレベルで成し遂げられたことではないから見てみたい。どうなるか、様子を見てみよう」と期待を寄せた。だが、同時に自身の経験も踏まえ、時には監督や球団の決断、あるいは怪我で向かう方向性が変わるとし、「多くのことに挑戦したり、先駆者になることが全てじゃない。なぜなら、二刀流は心身両面で非常に負担が掛かるものだから」とアドバイスを送った。

 幼少期から卓越したアスリートだったウィンフィールド氏は、大学時代は監督の指示で主に投手としてプレーし、プロ入り後はドラフトで指名された通りの外野手を選んだ。他者による選択を受け入れた形だが、「時には、他人が最終決断を下すこともある」と輝かしい22年のメジャー生活を振り返っている。

「球団は選手にとってのベストを知っている。最善の選択は何か見極めるだろう」と話した殿堂選手。まずは“二刀流”実現に向けて歩み出すエンゼルスと大谷が、今後どんな選択をしていくかも興味深いところだ。

(Full-Count編集部)

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