日本が世界に誇るタフネス 連続フルイニング出場世界記録の金本知憲氏

1492試合連続フル出場は世界記録、どんな状況でも試合に出続ける鉄人

 そして何といっても特筆すべきは「鉄人」と言われるタフさだろう。広島時代の1998年7月10日から始まった連続試合出場は、阪神に移籍してからも続き、2011年4月15日に途切れるまで1766試合を記録。これは当時史上2位(現在は、鳥谷敬に抜かれて3位)。1999年7月21日から2010年4月17日まで1492試合連続フルイニング出場を記録。これはNPB記録。MLB記録をも上回っている。さらに2000年5月12日から01年9月28日まで続いた1002打席連続無併殺は日本記録となっている

 しかし、連続試合出場の終盤は故障もあって十分にプレーできない時期もあり、2010年は全試合に出場して規定打席未達という史上唯一の記録も作っている。2012年、44歳の年に引退。通算2539安打は史上7位、1521打点は史上8位。平成以降にデビューした選手ではいずれも最多だ。MVP1回、ベストナイン7回、オールスターには11回選出されている。

 広島時代の通算成績は1179安打、244本塁打、708打点、打率.287。阪神時代は1360安打、232本塁打、813打点打率.283と2球団で1000本安打を達成。また、2球団で200本塁打を打ったのは落合博満(ロッテ242本、中日210本)と金本の2人だけとなっている。

 FA移籍選手として移籍先で打った安打数は、1360安打で1位(2位は稲葉篤紀の1195安打、3位は谷繁元信1106安打。内川聖一が1060安打で続行中)。金本知憲は、現時点では最も活躍したFA選手と言えるだろう。また“平成最強”の打者といっても過言ではない。引退後は解説者を経て2016年から阪神の監督として采配を振るっている。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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