「多分去年で選手として終わっていた」― 楽天・青山を救った“気付き”

楽天のベテラン右腕・青山浩二【写真:佐藤直子】
楽天のベテラン右腕・青山浩二【写真:佐藤直子】

苦しかった昨季、視点を変えた先に見えた新フォーム

 楽天のベテラン右腕・青山浩二投手にとって、2017年は悔しさが先立つシーズンになった。開幕直前の3月に怪我をし、2軍からスタート。4月には1軍に昇格したが、制球が定まらずに3試合で再び2軍に戻った。そこから3か月のファーム生活。「あんなに長く2軍にいたのは初めてだった」と振り返る。

「正直苦しかったですね。気持ちが苦しかったです。前半戦にチームの調子がよかったところに入れなくて。2軍では時間があって自分を見つ直すこともできたんですけど、上で投げないとどうしようもない。実際に1軍では17試合しか投げてなくて、チームに貢献できなかったという思いが残りましたね」

 4月に2軍へ落ちた時、自分が投げようとする位置にボールが投げられず、シーズン終了後の引退も覚悟したという。高さもコースも狙う位置から大きく外れてしまう。約1か月ほど試行錯誤を繰り返しても結果が出ず、途方に暮れそうになった時、ちょっとした発想の転換が功を奏した。

「結局、フォームの問題でしたね。それまでは自分の過去のフォームを足したり引いたりしながら調整していたんですけど、上手くいかなかった。そんな時、新人の森原(康平)、菅原(秀)、高梨(雄平)が順々にファームに落ちてきたんですよ。彼らと話をしたり、キャッチボールをする中で、一度今までの投げ方を1回払って、新しい投げ方を取り入れることにしたんです。おそらく見た目は変わっていないと思います。でも、体の中の動きが大きく変わったんですよ」

積み重ねた500試合登板「地道に積み重ねていくのは嫌いじゃない」

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