「多分去年で選手として終わっていた」― 楽天・青山を救った“気付き”

積み重ねた500試合登板「地道に積み重ねていくのは嫌いじゃない」

 意識を変えたのは、体重移動する時に体の重心を置く位置、そして足を上げて立つ時のタイミングやバランスだ。「スムーズに体を上手く使えているイメージがある」という新フォームを採用してからは「コントロールもよくなったし、スピードも戻って、変化球もブレーキが利くようになった」と手応えを掴めた。そして、1軍に再び昇格した7月27日からは14試合連続無失点を記録と、結果も出た。

「スコアラーに『他球団の人も真っ直ぐがよくなったって言ってたぞ』って言ってもらって、投げている自分だけじゃなくて、体感するボールも変わってきているんだって。腕が自然に上がって、ボールに無駄なく力が伝えられている。今までいろんな指導を受けてきたことが1つにつながって『ああ、こういうことね』って、やっと分かった感じ(笑)。この気付きがなかったら、多分去年で選手としては終わってましたね」

 気付きを得たおかげで、10月9日の日本ハム戦でNPB史上99人目となる500試合登板を達成した。「使ってもらった監督に感謝です。いろいろ失敗も多かったですけど使ってもらって、連盟にも表彰してもらって、すごくうれしかったです」と12年にわたり積み重ねた記録を素直に喜ぶ。

「500登板は最低でもいきたいと思っていたんで、そこをクリアできたので、次は600(登板)とかも投げてみたい。とりあえず500登板できたのは、中継ぎとして少しは名前を残せたかな、と。

 結構地道に積み重ねていくのは嫌いじゃないんですよ。試合数とか1個1個目に見えるものなので、それを振り返ったりするのも結構好き。『これだけ投げたんだ』って思いに少し浸りながら(笑)。だから、また次は600登板を達成した時に、500もあったなって振り返りたいです」

今年は「勝負の年」、「最低でも50試合」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY