痛みで箸が持てないことも…鷹の154キロ18歳左腕が胸中激白、手術回避の理由

指先の痺れや冷え、時に痛みが出る「胸郭出口症候群」

 2017年のペナントレース最終戦となった10月8日の楽天戦(Koboパーク)で1軍初昇格を果たしたものの、登板機会はなし。それでも、その後に行われたクライマックスシリーズに向けての1軍の紅白戦で登板機会を得ると、日本一に輝いたチームの打者陣を相手に圧巻の投球を披露。上林やデスパイネから三振を奪うなど、2イニングをパーフェクト。3三振を奪った。大物になりそう、そう多くの人に印象づけた。

 異変が見つかったのは、昨秋に行われたメディカルチェックだった。それまでにも指先の痺れや痛みを感じることがあったという古谷。検査の結果「胸郭出口症候群」と診断された。2017年にオリックスの助っ人フィル・コーク投手も患った病で、鎖骨と肋骨の間などで、腕神経叢(わんしんけいそう)や鎖骨下動脈が圧迫されることによって、指先の痺れや痛みが出るもの。さらに、古谷の場合は、指先の血管にも詰まりがあり、ここでも血行障害を起こしていた。指先にはヒンヤリとした感覚があった。

 昨秋の秋季キャンプには不参加。経過を観察し、医師には手術を勧められたという。手術を受ければ、全治3か月を要する。しかも、手術をしても100%完治する保証はないという。12月に検査入院した際に、手術を受けるか否かの決断を迫られた。「手術をしても、治る保証はない。治らなくて投げられなくなってしまったら……。現状では投げられているので、やれるだけやって、その間にしっかり結果を出していこうと考えた」。導き出したのは手術回避、投薬による治療だった。

指先の血管にも詰まりが見つかるも、投薬治療を選択「手術しても治る保証はない」

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