「松坂世代」の野手“最後の砦”に― 元打点王が明かす意地、村田への思い
昨年は松坂世代唯一の規定打席到達、去就未定の村田は「松坂と一緒で憧れの選手」
今年でプロ16年を迎える37歳。年齢的にもベテランといってもいい。それでも本人は「ベテランと思ってはやってない」と真剣な眼差しで答える。チームには高いポテンシャルを秘めた若い選手が多いが「本当にチームが勝つにはその子たちが出てこないといけない。けど、まだシーズンを通してここっていう勝負のポイントを分かっていない選手が多い。気づいた時には終わっているじゃ意味がないから」と成長を願いながら、厳しい言葉も口にしている。
村田、梵といった同世代の所属先が決まらない現状には複雑な気持ちだという。「修一(村田)なんて結果も残しているし、俺なんかより本当にすごい選手なんだよ。昔から実力が違うし、松坂と一緒で憧れの選手。なんで決まらないか疑問に感じて仕方ない」。同級生の活躍は刺激になり、自らを成長させてくれた存在。ライバルというよりは共に厳しいプロ野球を戦い抜いてきた同志なのだ。
松坂世代の野手で昨年、規定打席に立ったのは小谷野ただ一人。巨人で14本塁打を放った村田も規定打席には届かなかった。「レギュラーとしてグランドに立ってチームに貢献する。一つの目標だよ」。村田の所属先が決まらない今、野手では“最後の砦”となり世代の火を灯し続ける。
(Full-Count編集部)