プロ野球春季キャンプを知る…キャンプ施設は何がある? スケジュールは?

1日の始まりはウォームアップから

 1日のスケジュールは、ウォームアップ、キャッチボール、全体練習、個別練習と流れていく。ウォームアップは1時間以上かけて入念に行う。これを怠ると怪我や故障につながるからだ。朝10時に集まった選手たちは、11時過ぎまでボールやグラブに手を触れずに体を温める。気温が低い宮崎のキャンプの方が、沖縄よりもウォームアップの時間が長い傾向にある。

 ウォームアップの後は、野手組、投手組に分かれてシートノックや投内連携など、チームでの練習が始まる。投手陣は昼前くらいからブルペンに入る。ブルペンではスタッフが球数をカウントしている。ビデオを撮るチームも多い。間近で見るプロ野球選手の投球は圧巻だ。野手組のバッティング練習も昼頃から始まることが多い。ランチタイムに主力打者が打つこともあれば、投手陣がバッティングケージに入ることもある。

 全体練習は昼過ぎには終了。午後からはサブグラウンドで野手がノックを受ける「特守」や、打撃の「特打」が始まる。キャッチャーが捕球する練習をしたり、バントの特訓を受けたりする場面も。サブグラウンドはファンと選手の距離が近い。若手の花形選手がノックの嵐を受けている姿を見れば、応援したくなる気持ちも強くなるだろう。

 キャンプ後半には午後から紅白戦や練習試合が行われるので、練習メニューは午前中だけとなる。

 練習が終了する午後3時頃には、選手もリラックスし、気楽にサインに応じてくれることもある。

 キャンプはペナントレース中とは違う選手の表情に出会える絶好の機会だ。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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