ロッテ福浦があえて口にする大記録への思い 「打つのは自分の宿命」

あえて数字を意識「なんとしても達成しないといけないと思っている」

 新たな想いも芽生えている。昨年末に行われた契約更改では、その席上で球団から「2000本安打を達成することを期待している」と伝えられた。改めて球団や周囲の期待を思い返し、これからは2000本安打の記録と真っ向から向き合い、達成の瞬間を自らの手で引き寄せると決めた。だから、これまで「チームの勝利が最優先。記録はその過程で生まれるのであれば」とマスコミにコメントをし続けていたが以降、明確に大記録を公言するようになった。数字をあえて意識し、達成をする中でチームの勝利に貢献をしていく理想の形を追求していくことを自分自身に約束をした。

「2000本安打を打つのは自分の宿命だと思っている。球団には申し訳ないぐらいやらせてもらっているからね。そろそろさすがにファンの皆様、そしてお世話になった人の期待にも応えないといけない。周りの皆様の支えがあった中で、ここまで数字を積み重ねてきたのだから、なんとしても達成しないといけないと思っている。それは自分のノルマ。皆様に恩返をしないといけない」

 大記録達成に照準を合わせたバットマンの眼光は鋭さを増した。記録達成のために試合に出させてもらうのではなく、戦力として認められ1軍の与えられたチャンスで結果を出す。福浦は開幕からスタメンを自らの力で奪い取り、チームの勝利のためのヒットを重ねていく中で2000本安打達成という最高の花を咲かせようと望む。

「ここ数年と比べると体の状態はとてもいい。なによりもしっかりとバットを振れている感覚がある。しっかりとチームに貢献をする形で、記録も追っていくためにこれからも細心の注意を払いながら、体を作っていく」

 体重はベストの86キロを維持。誰もが待ちわびるその瞬間にしっかりと照準を合わせる男は開幕を逆算し1月から大粒の汗を流し続けてきた。ドラフト7位でプロ入り。投手から野手に転向し努力を積み重ね、ここまでたどり着いた。2018年、幕張の安打製造機の異名を持つ男は、さらなる伝説の1ページを自らの手で刻み込もうとしている。

(マリーンズ球団広報 梶原紀章)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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