FA市場“歴史的”停滞の原因は? MLBが“警告”声明文「代理人の責任である」

米記者が指摘「これは君の失敗だ、ボラス氏」

 大物選手の契約がまとまらない中、MLBと代理人の間で繰り広げられる“小競り合い”。「ブリーチャー・レポート」は「普通、(オフの)最初の数週間で大物は姿を消す。今オフシーズン、何人かのスター選手は2月に入っても獲得可能なままになっている。彼らがすぐに契約を結ぶようには思えない。定評のあるユウ・ダルビッシュ、J・D・マルティネス、ジェイク・アリエッタ、そしてエリック・ホズマーは移籍先未決定のままスプリングトレーニングに突入する可能性がある」と、深刻な現状を伝えている。

 ボラス氏が一貫して指摘しているのが、贅沢税などが足かせとなって各球団が大金を出し渋っていること。米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者に対しては「敗北が認められるのは、勝つための努力がある場合に限る。事故と殺人の違いは意図があるかどうかだ。球団は意図的にシーズンを台無しにしようとしており、ファンは死にかけている」と怒りをぶちまけたことも、記事では紹介。金を使って「勝つための努力」をしない球団にキレているのだ。

 ただ、MLBも強硬な姿勢を崩していない。その後、「この時期、多くのFA選手が未契約であるのは一般的なことだ。しかし、最高のFA選手たちは多くのオファーを受けており、中には9桁の契約を提示されている選手がいるにも関わらず、彼らが未契約であることは珍しいことだ。これは選手の代理人の責任である。代理人が正確に市場を見極めることができなかったのを、球団のせいにするのは不公平であり、根拠がなく、そして扇動的である」と声明を発表したという。

 いったい、どちらの主張が正しいのか。この文面をツイッターで紹介した米メディア「スポーティングニュース」のライアン・ファガン記者が「これは君の失敗だ、ボラス氏」と綴ったことにも「ブリーチャー・レポート」では言及している。球団と代理人が歩み寄らなければ、開幕を無所属のまま迎えてしまう選手が大量に出てしまうかもしれない。状況は次第に深刻になっている。

(Full-Count編集部)

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