6年間で磨いた米流ユーモアセンス ダルビッシュが会見で爆笑ジョーク2発
“専属捕手”ジメネスに冷や水を浴びせるも…
ドジャースからFAとなっていたダルビッシュ有投手が13日(日本時間14日)、カブスと正式に契約を交わし、米アリゾナ州メサのキャンプ施設で入団会見を行った。やや緊張の面持ちで会見に臨んだダルビッシュだが、約30分に及ぶ会見中にはジョークが飛び出し、集まったシカゴメディアから爆笑をさらった。
最初に場が和んだのは、「旧知のクリス(・ジメネス)の存在はいい影響を与えるか?」という質問が飛んだ時だ。ジメネスといえば、レンジャーズ時代の2014年途中から2015年までダルビッシュとバッテリーを組んだ元同僚。12試合でコンビを組み、防御率3.29と相性も良く、一時はダルビッシュの“専属キャッチャー”と呼ばれた。さらに、昨季ツインズでプレーしたジメネスに、ツインズからオファーを受けた右腕が電話を掛け、チームについて“予習”をしたこともある。FAとなったジメネスは今年1月22日にカブスとメジャーキャンプ招待付きマイナー契約を結んでいたため、誰もが「イエス」の答えを予想した時だった。
「コントレラスの方がいいです」
いたずらそうに笑う右腕が、正捕手ウィルソン・コントレラスの名前を出した瞬間、隣に座ったエプスタイン編成本部長を含む会見場全体が爆笑に包まれた。そうは言ったものの、会見後に軽く行ったキャッチボールの相手となったのはジメネス。会見では冷や水を浴びせた形になったが、しっかりフォローも忘れなかった。
さらに会見が半ばを過ぎた頃、「誰と一緒にプレーするのが楽しみか?」と聞かれると、ダルビッシュはすかさず「シュワーバー。大きなホームランを打たれちゃったので(笑)」と答え、再び会場は爆笑に。ドジャースだった昨季、カブスと戦ったリーグ優勝決定シリーズ第3戦に先発したダルビッシュは、初回1死走者なしの場面で迎えたシュワーバーに、初球を左中間深く、なんと球場を越えて場外に飛び出す特大先制アーチを浴びた。その後、落ち着きを取り戻したダルビッシュは、6回1/3を投げて6安打7奪三振1失点の好投で勝利を飾ったが、まさか飛び出した“因縁の相手”の名前に大きな笑いが起きた。
普段はやや人見知りの傾向にある右腕だが、メジャー6年間でアメリカ流に磨きを掛けたユーモアセンスがあれば、新天地でもすぐにチームメイトに溶け込むことができそうだ。
(佐藤直子 / Naoko Sato)