シカゴ紙、ダルビッシュの持ち球を“大解剖”「直球の回転率は信じられない」
スライダーは「最高の球」、カーブは「打者の膝を崩す」
そして、ダルビッシュの最大の武器であるスライダーには当然、絶賛の声が上がっている。ジメネスは「僕が思うに、彼の最高の球だ」と証言。記事では「ダルビッシュのスライダーは左右の打者に対して並外れた変化を見せる。また、彼はカットファストボールのように、より鋭く、もしくは手元で変化させることができる」と、右腕の決め球を絶賛している。
また、メジャー移籍後、スライダーとともにダルビッシュの“代名詞“の1つとなっているのがカーブ。打者の動きを止めるスローカーブで奪う見逃し三振には、地元ファンも熱狂する。「ダルビッシュは異なるスピードで2種類のカーブを投げる。速いカーブは鋭い変化を生み出し『急降下する』と、ジメネスは言う。打者はダルビッシュが投げる90マイル中盤の球にタイミングを合わせているため、遅いカーブは彼らの膝を崩すことができる」。緩急の差は大きく、打者がついてくることは難しい。
チェンジアップについては「ダルビッシュは今週、ジメネスとこの球に取り組み始めた」と紹介。解説では「ここ何年間かこの球を投げていないが、打者のタイミングを狂わせることができるため、武器になるだろう」と指摘。ジメネスは「打者の体を泳がせるための球だ。右打者の内角に投げるのが難しくなったら、彼はチェンジアップを投げることができる」と、新たな武器になる可能性があると話している。
そして、最後に出てくるのがスプリット。持ち球ではあるものの、近年は投げていないと同紙は指摘しつつ「彼の最も不安定な球だと考えられているが、この球は急降下し、時折ナックルボールのような変化を見せる」とも分析。決まれば絶大な威力を発揮するボールとの見方だ。
カブスの名将ジョー・マドン監督は「彼の武器を用いることで、過去よりも完璧な彼の姿を見ることになると思うよ」と話しており、ダルビッシュの持ち球を存分に生かす方針だという。新天地でどんな“化学反応”が起きるのか、注目が集まる。
(Full-Count編集部)