名将が秘話披露 “横浜最強助っ人”ローズを「日本から呼び戻すつもりだった」
オリオールズ傘下1Aのコーチに就任、名将ショーウォルターが絶賛
1993年から8シーズンに渡って横浜でプレーし、偉大な実績を残した元内野手のロバート・ローズ氏が、今季からオリオールズ傘下1Aの打撃コーチに就任することが発表された。“球団史上助っ人”の1人として名を刻む存在だが、メジャーでは通算73試合出場で打率.245、5本塁打、23打点と目立った実績はない。だが、現在オリオールズを率いる名将バック・ショーウォルター監督が、実は現役時代のローズ氏を日本から呼び戻す考えを持っていたと、ワシントンの地元テレビ局「MASNスポーツ」(電子版)が伝えている。
横浜ではシーズン最多安打2度、首位打者1度、打点王2度と輝かしい実績を誇るローズ氏。1999年にマークした153打点は、プロ野球歴代2位の記録となっている。しかし、来日前は負傷などもあってメジャーに定着できず。「オリオールズは、ボビー・ローズを(1A)デルマーバの打撃コーチとして迎え入れることになった」と伝えた記事では、そんな同氏のキャリアを以下のように紹介している。
「ローズは89年から92年にかけてエンゼルスで73試合に出場したが、真の成功は日本で収めた。8シーズンで、打率.325、出塁率.402、長打率.531を記録した」
米国では決して有名とはいえないローズ氏。ただ、今回、マイナーのコーチに招聘したオリオールズのショーウォルター監督は、その才能を高く買っていたという。1998~2000年にダイヤモンドバックスの指揮官だった同監督は、記事の中でこう回顧している。
「私は彼をスカウトして日本から呼び戻し、ダイヤモンドバックスの二塁手として起用するつもりだったんだよ。私はイチローや松井(秀喜)の獲得を試みるために日本へ行っていたが、逆輸入を狙って日本でプレーするアメリカ出身の選手たちも数多く視察したんだ」
日本で活躍していたローズ氏の活躍は、ショーウォルター監督の目に留まっていた。だからこそ、レンジャーズのマイナーでコーチを務めていた同氏を今季“獲得“できたことを心から喜んでいるようだ。
「日本でローズが残した成績を見てみるといい。彼の加入は我々にとっても素晴らしいことだ。彼はバッティングについて語るのが大好きなんだ。言うなれば打撃をとても熟知している。彼は豊富な経験を持ち込んでくれることだろう」
記事によると、名将は期待を込めてこう話したという。日米での経験を生かし、才能あふれるマイナーの有望株を磨き上げて、メジャーに送り出すことになりそうだ。
(Full-Count編集部)