右偏重のチームに左が優秀なチーム…左右別成績から見る全12球団の投手事情
阪神は左右のバランスが取れて優秀、DeNAは左腕王国
【セ・リーグ】
◯広島
右・17人・81勝45敗36S112H 1160回1/3 防御率3.19
左・7人・7勝6敗0S2H 130回1/3 防御率5.18
◯阪神
右・20人・53勝42敗37S93H 868回 防御率3.16
左・8人・25勝19敗1S36H 417回2/3 防御率3.60
◯DeNA
右・22人・43勝38敗33S94H 771回1/3 防御率4.03
左・6人・30勝27敗2S43H 514回2/3 防御率3.50
◯巨人
右・15人・53勝46敗31S44H 893回 防御率3.01
左・10人・19勝22敗0S13H 383回 防御率4.02
◯中日
右・18人・29勝39敗35S67H 665回1/3 防御率4.15
左・11人・30勝40敗2S31H 615回2/3 防御率3.96
◯ヤクルト
右・23人・41勝78敗18S74H 1061回1/3 防御率4.05
左・9人・4勝18敗0S1H 199回2/3 防御率5.14
戦力的にはリーグで優位に立つ広島だが、泣き所は左投手だ。昨季は左のエース格のジョンソンがシーズンを通しては投げられなかった。ジョンソンの復活、左投手の奮起が求められる。
阪神は左右のバランスが取れて優秀。特に左は岩崎優、高橋聡と「勝利の方程式」を担う投手が充実。これで右先発の藤浪が戻れば、さらに充実するだろう。
DeNAは左投手王国だ。左の勝ち星は中日に並ぶ30勝。先発で今永、石田健大、濱口と左腕がずらっと並ぶ。右はウィーランドと井納がいるが、バランス的にはもう1枚右投手がほしいところだ。
巨人はやや右偏重。左は先発で田口、救援で池田駿がいたが、吉川、山口鉄也、森福らが苦戦した。しかし、今季は右もマイコラスが抜ける。新外国人ヤングマンを獲得し、西武から野上が入るが、未知数の部分が多い。
中日は左が右の勝ち星を上回っている。大野、小笠原、バルデスと先発は左が並んでいた。クローザーは右の田島だったが、先発が足りない。セットアッパーの右腕・又吉を先発転向させる。
ヤクルトは、96敗しただけに、投手成績もよくないが、特に現役最多勝左腕の石川が防御率5.11と沈んだのが痛かった。右の小川とともに、左右で先発を引っ張ることができれば、成績は上昇するだろう。
(広尾晃 / Koh Hiroo)