DeNAはなぜ左腕を集めるのか? 高田GM、ラミレス監督が明かす意図

DeNA・浜口遥大【写真:荒川祐史】
DeNA・浜口遥大【写真:荒川祐史】

石田、今永、浜口の先発トリオを擁しながら、ドラ1で東を獲得

「周囲も言っていたけど、左投手は打ちにくいよね」

 DeNAのキャンプ地、宜野湾から車でわずか15分の北谷。強豪中日の礎を築きあげ、キャンプで臨時コーチをつとめる“フォークの神様”の杉下茂さんが話してくれた。

 400勝の金田正一さん(元国鉄、巨人)、300勝の鈴木啓示さん(元近鉄)。カープ黄金時代を担った大野豊さん、川口和久さん、ソフトバンク工藤公康監督…。かつては球界を代表する左腕がいるチームが強かった。また、一世を風靡したアイドル「ピンクレディ」の「サウスポー」という曲もあったくらいである。

 近年はダルビッシュ有(カブス)、田中将大(ヤンキース)など、本格右腕が多い。NPBでも菅野智之(巨人)などがそれぞれのチームの中心。リーグ連覇を果したカープでさえ、先発投手陣は右に偏り左腕不足に頭を悩ませている。現状、球界を見渡せば左腕エースと呼べるのは、西武の菊池雄星くらいか…。そんな中、左腕中心でローテーションを組んで勝負を挑んでいるのがDeNAである。

 17年、DeNAのローテーションの中心だったのが石田健大(6勝6敗)、今永昇太(11勝7敗)、浜口遥大(10勝6敗)の左腕3枚。力強い投球で勝負どころでしっかり結果を残し、ペナント3位から日本シリーズ進出への原動力となった。またブルペンにも安定感のある砂田毅樹、田中健二朗などの左腕が控え、ドラフトでは即戦力と評価の高い東克樹を指名。まさにこれでもかというほど左投手を補強している。

編成からの期待、投手陣の中心となるサウスポー3人の現状

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY