開幕1軍猛アピールのハムドラ2右腕、吉井コーチ「強い真っすぐを投げていた」

日本ハムのドラフト2位ルーキー・西村天裕【写真:石川加奈子】
日本ハムのドラフト2位ルーキー・西村天裕【写真:石川加奈子】

日本ハムドラ2西村が1回3人斬り

 日本ハムのドラフト2位ルーキー・西村天裕投手が4日、本拠地でのロッテ戦に3番手として登板。7回1イニングを打者3人でピシャリと抑え、開幕1軍に一歩前進した。

 初めて上がる札幌ドームのマウンド。「変な緊張があったのですが、いい感じで集中できて、キャッチャーのミットしか見えなかった。自分のピッチングができて良かったです」。即戦力として期待される24歳右腕は試合後、ホッとした表情を浮かべた。

 この日ロッテの先発は、NTT東日本でチームメートだったドラフト5位ルーキーの渡辺啓太投手。ふだん連絡を取り合う仲だが「彼は彼、自分は自分。先発と中継ぎは違うし、意識したらダメ」と自分の投球に集中した。

「今まで投げた中で一番硬いと思った」というマウンドでMAXは自己最速にあと2キロに迫る152キロをマーク。菅野を147キロで右飛、三木を151キロで遊ゴロ、安田を151キロで左飛と、打者3人をいずれも力のある直球で打ち取った。これで実戦3試合3回を投げて2安打無失点と結果を積み重ねている。

 首脳陣の評価は上々だ。栗山英樹監督は「良かったですね。あとは変化球が悪くないので、それもうまく生かしてくれると思います」と期待の言葉を口にした。吉井理人投手コーチは「強い真っすぐを投げていましたね」と評価する一方、1軍で通用するかどうかについては「まだこれから」としっかり見極めていく。

 西村自身、この日の結果に納得しても内容には納得してしない。「真っすぐが高くてとらえられましたし、変化球もボールからボールになっていたので、課題が出ました。点数はつけられません」と追求する理想は高い。

「変化球も持ち味なので、変化球も使ってバッターを追い込めたら。(球速は)意識せず、質と強さを意識してやっていきたい」とプロの世界で生き抜くイメージはできている。開幕1軍切符を懸けて今後もオープン戦に帯同する右腕は「1軍にしがみついていきたいです」と表情を引き締めた。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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