祖先は戦国武将 鷹19歳捕手が目指す“打倒甲斐” 「正捕手になるつもり」

高谷&栗原が相次いで負傷、支配下捕手は4選手のみ

 現状で支配下登録されている残る捕手は九鬼と、3年目の谷川原健太、張本優大の3人だけ。A組には育成選手の堀内汰門も加わっており、この堀内の支配下昇格の可能性もある。見る限りでは2年目の九鬼が、まず2番手に入ってくることが有力だろう。

 26日にキャンプを終え、27日からは「球春みやざきベースボールゲームズ」を戦ったホークス。初めてA組で過ごした1か月を九鬼は「勉強になることが多かったです。ベテランの人とかに細かいことを教えてもらったり、たくさんの1軍で投げられている投手たちのボールを受けることができて、すごく勉強になりました。1軍レベルの選手というのは、基礎のことが当たり前にできること、当たり前を当たり前に出来るものなんだと感じました」と振り返る。

 九鬼にとって、今の状況は大きなチャンスである。アピールに成功し、経験を糧に成長できれば、先輩たちが戻ってきたとしても、そのまま1軍の座にい続けることが出来るかもしれないのだ。だが、九鬼本人の胸の内は違う。19歳が目指すのは、あくまでも“打倒・甲斐拓也”であるという。

 甲斐に続く2番手捕手として掴む開幕1軍には見向きもしない。「僕の中では2番手キャッチャーになるつもりではいません。あくまでも正捕手になるつもりでやっています。2番手を目指したら、そこで終わってしまうと思うので。正捕手が目指すところ。拓也さんを抜くまで、そのつもりでやっていきます」。なんとも力強い言葉ではないだろうか。

 オープン戦で生き残りかける19歳は「特別なことをやるわけじゃない。やってきたことを出せるようにやるだけだと思っています」。2年目捕手は自身にとって重要な、そして大きな経験値を積めるであろう1か月間を戦っている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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