女子野球の“レジェンド”が集結! 「第5回女子野球シニア交流大会」開催

日本人初の女子プロ野球選手・鈴木慶子さん、侍ジャパン監督の橘田恵さんも出場

 この日も出場した鈴木慶子選手は1995年に渡米し、日本人初の女子プロ野球選手として活躍したが、プロ選手とは言っても年俸で生活できるレベルではなかったため、日本国内で仕事をして貯金し、その資金でアメリカでプレーをした。鈴木慶子さんは女子硬式野球チーム「ファーイーストブルーマーズ」を率いて、今年も香港で国際大会に参戦している。

 結婚した選手の中には、家事、子育てのために野球を中断し、子どもが大きくなってから選手、指導者として復帰した人も多かった。多くのシニア選手たちは、チームは違っていても、ほとんどが顔見知り。ともに女子野球の地位向上のために戦った仲間であり、”戦友””同志”のような結びつきなのだ。

 試合は和気あいあいとした雰囲気で行われた。特別代打として履正社高校女子野球部監督で、侍ジャパン女子代表の橘田恵監督が登場、一振りで見事な安打を放ち、大いに球場を沸かせた。

 試合は関東女子野球連盟が17-12で、関西女子野球連盟を下した。

 試合の後は、橘田恵監督による履正社高校女子野球部部員のノックが披露された。専用の球場、恵まれた環境で思い切り野球を楽しむ女子部員。その見事なグラブさばきに、シニア選手たちは感嘆の声をあげていた。

 男子の野球競技人口が減っている中、女子野球人口は増加している。その基礎を築いたシニア選手たちは、まさに女子野球のレジェンドだと言えるだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY