西武で昨季飛躍、山川&源田が互いに要望「2割7分より上」「40発100打点」

山川への要望は40発、100打点

――3割でなくても、よろしいですか

山川「3割って相当、難しいですよ。去年は(パ・リーグに)2人しかいないですし」

――源田選手は山川選手にどれぐらいホームランを打ってほしいですか。

源田「40」

山川「わははは。40ねぇ~。20…、25本」

源田「打点ですかね」

山川「打点は浅村さんがいるからね。でも、ホームランを打ったら打点も付いてくる。打点は絶対、大事ですね」

――いくつ稼いでもらいましょう

源田「100(小声)」

山川「100打点は、いってみたいですね」

 レギュラー奪取へ向けて熱く燃え盛る山川と、いつもと変わらない涼しい表情の源田は実に対照的だ。山川は今、リーグを代表する強打者たちと同じ土俵に上がっている。昨季後半の大爆発がパスポート。競争から逃げるつもりは毛頭ない。持ち味を見失うことはなく、全力でぶつかっていく心構えだ。

 達成よりも困難な継続に挑戦する源田は、柳に風のようでいて、しっかり地に足が付いている。走攻守のバランスはもとより、周囲にペースを乱されることなく、自らの円の中で勝負する術を心得ている。自身を信じ抜く力と、自己を客観視する力。相手の長所を消すのが巧みなプロの世界で生き抜くには、どちらも大切な素養だ。

 プレースタイルとアプローチは違えども、向上したい気持ちは同じ。自らを見つめる強さを持つ2人が、きっとチームを押し上げる。

〇山川穂高(やまかわ・ほたか)/内野手
1991年11月23日生まれ。26歳。沖縄県出身。176センチ108キロ。右投右打。
 小学生で野球を始め、中学時代は硬式野球チームで全国大会出場を経験。中部商高校では通算27本塁打を放ち、富士大学在籍時には日本代表で4番も務めた。第38回日米大学野球選手権大会では、後の米ドラフト全体1位指名投手マーク・アッペルから満塁弾を放つ。2013年ドラフト2位で埼玉西武に入団。翌14年の6月21日(横浜DeNA戦)に一軍デビューし、フレッシュオールスターでは4番に座った。16年に49試合で14本塁打、17年に78試合で23本塁打を放つなど、自慢の長打力を披露。ピアノが趣味で習字8段。愛称は“アグー”。
【昨季成績】78試合72安打23本塁打61打点 打率.298 長打率.661 出塁率.420
【通算成績】142試合112安打39本塁打97打点 打率.272 長打率.612 出塁率.379

〇源田壮亮(げんだ・そうすけ)/内野手
1993年2月16日生まれ。25歳。大分県出身。179センチ73キロ。右投左打。
 ソフトボールをプレーした小学生時代を経て、中学から野球を始める。大分商業高校卒業後に進学した愛知学院大学では、4年時に主将としてリーグ優勝を経験した。トヨタ自動車では、1年目に都市対抗野球でチームの初優勝に貢献する。2016年ドラフト3位で埼玉西武に入団。翌年3月31日(北海道日本ハム戦)の開幕戦に遊撃でスタメン出場すると、新人では史上4人目となるフルイニング出場を果たした。155安打、10三塁打、37盗塁は、いずれもチームの新人記録。オールスターにも補充選手として選出され、新人王にも輝いた。好きな言葉は「一日一生」。
【昨季成績】143試合155安打3本塁打57打点37盗塁 打率.270長打率.351 出塁率.317

(「パ・リーグ インサイト」藤原彬)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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