イチロー復帰話は今オフ中に一時“消滅” マリナーズGMが告白した裏話
“ある出来事”によってイチロー獲得が一時消滅に
一方、ディポトGMはイチローの補強の可能性を探りつつ、投手や一塁で補強を模索していたようだ。しかし、ある出来事によってイチロー獲得の話が立ち消えになる。
「現存の外野手が3人いるローテーションにおいて(イチローが)いかにフィットするか。一塁と投手のフリーエージェントで大物を狙う一方で、イチローは外野のローテーションの中で費用効果の高い解決法だった。(代理人との)会話は、ディー・ゴードンを獲得するまでずっと、何度も何度も続けられた。そして、(ゴードンを獲得したという以上、イチローが)フィットする余地はなくなったかのように見えた。そして、交渉は静かになったんだ」
ディポトGMはこう明かしている。
昨季までイチローとともにマーリンズに所属した盗塁王ディー・ゴードンは昨年12月にマリナーズへ電撃トレードが決定。マイアミでは二塁手としてゴールドグラブ賞を受賞した名手だが、マリナーズではロビンソン・カノが君臨しているために、センターにコンバートされることが決まった。これにより、マリナーズの外野布陣は一旦固まり、イチローの復帰話は一時消滅したという。
「そして、スプリングキャンプに入った。(代理人との)会話は2、3回続けていたところで、先週、ベン・ギャメルがダウンした。復帰まで4週間から2か月かかるかもしれないということがわかった。ベンを失ったことで、会談が大きくなったんだ。もう1回交渉を再開し、結論に達するまでそこまで長くはかからなかったよ」
ディポトGMはそう振り返っている。
ギャメルは腹斜筋の負傷で数週間離脱する見通しとされていたが、同GMは最大で2か月間に及ぶ可能性にも言及。その中で、イチローに白羽の矢が立ち、数日の交渉で一気に契約がまとまっていったようだ。