カブス移籍で「開花」!? ダルビッシュの能力を更に引き出す「高めへの直球」

昨季メジャー3位の回転数を誇ったダルビッシュの直球

 ダルビッシュが投げるボールのスピン量がメジャー屈指であることは、広く知られている。実際に、直球の回転数を1分間に換算した「rpm」の値を見ると、昨季500球以上を投げた投手の中で、ダルビッシュの「2502」は3位に入る。1位はジャスティン・バーランダー(アストロズ)の「2552」、2位はマックス・シャーザー(ナショナルズ)の「2504」。記事では、このデータを紹介しつつ、「高回転の球は、ライジングファストボール(ライズボール)効果を生み出すのだ。その”浮き上がる”効果が伴うことで、高回転のフォーシーム(直球)については、投手が高めに投げることが一際、効果的になるのだ」と指摘。この“武器”にダルビッシュは重点を置いてこなかったというデータが見られるという。

 もちろん、多くの投手にとっては、低めにボールを集めることが効果的。実際に、メジャー最強左腕カーショーは高めに投げる頻度は少ないというが、「ダルビッシュはカーショーには無い高回転のボールを投げており、それが示すこととしては、この右腕は飛躍するチャンスを逃してしまっているのかもしれないということだ」と記事では指摘。直球を低めに集めるよりも高めに――。これはダルビッシュだからこそ生きる手段。「とりわけ捉えることが困難」なボールだからだ。

「昨年ダルビッシュは、高めのフォーシームで最低でも100スイングを奪った128人の投手の中で、同様の投球(高めのフォーシーム)におけるNO1の空振り奪取率を記録している。ダルビッシュの高めの直球に対しての打者の空振り率は42.2%である」

「ダルビッシュの直球の回転率は、大多数のメジャーの先発投手たちとは一線を画すものである。これは彼のチームが活用すべき強みである。そして彼は、うってつけの場所にやってきたのだ」

 特集では これらのデータから、やはり高めへの直球は増やすべきだと記事では結論づけている。カブス移籍が“新境地開拓“のきっかけとなる可能性は十分にありそうだ。

(Full-Count編集部)

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