CY賞右腕のように…米メディア分析、ダルがカブスで「栄華を極められる」理由

選手の力を引き出す名将マドン監督「私は彼に信頼を置いている」

 ダルビッシュは、ドジャースの一員として臨んだ昨年のワールドシリーズで2試合連続KOという屈辱を味わった。しかし、地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズではいずれも快投。リーグ優勝決定シリーズではカブスを7回途中1安打1失点7奪三振と封じていた。ワールドシリーズでの乱調も、米国内ではクセから球種を読まれていたことが大きな要因とする見方が強い。

 記事では、今後の6年間について「彼の後半のキャリアが、前半のそれを上回るものとなりうると信じることへの理由があるのだ。アリエッタのポテンシャルを最大限に解き放ったのと同様に、ダルビッシュはこの環境のおかげで栄華を極めることができるのだ」と分析。その理由とはいったい何なのか。

 人格者として知られ、選手と強い信頼関係を築くマドン監督は特集の中で「ダルビッシュは今、非常にモチベーションが高まっていると思う。もう少し証明するべきものがあると思っているのだろう。その姿勢と才能が共存しているのがいいじゃないか。カブス流は少し違うかもしれないが、いい意味で違った結果になる可能性がある。私は彼に信頼を置いているよ」とコメントしている。この名将の存在こそが、ダルビッシュがポテンシャルを「最大限に解き放つ」とされる根拠の1つだという。

「2015年に見せた驚きの大躍進と2016年の夢のようなシーズンにおいて、カブスは本当に伸び伸びとしていて、リラックスできていた。それを可能にしたアイデアにマドン監督はこれからも重点を置いていくことになるため、ダルビッシュはアリエッタと何ら変わりがないのである」

 アリエッタは、マドン監督の体制下で自由奔放にプレーできたことで、活躍できたというのだ。ダルビッシュもその恩恵を受けて活躍できるだろうと記事では予想。そして、マドン監督は「決まったやり方を1年貫いたら、10月が来ても、11月が来ても、同じ姿勢を貫いて、別のことをしようとするべきじゃない」とも話しているという。ポストシーズンでも選手本来の力を引き出す術に長けている名将の存在は心強い限りだ。

 特集は最後に「ダルビッシュに(この先)何が起ころうとも、アリエッタのような先発投手が現れたり、2016年と同等の歴史的重要性を持ったシーズンが生まれることはあり得ないのである。そういうわけで、アリエッタは彼の残りの人生において、常にカブスと繋がっていくことになるのである」とアリエッタを絶賛する文章で締めくくられている。カブスの歴史に名を刻んだ右腕と入れ替わる形で加入したダルビッシュ。期待は限りなく大きいが、恵まれた環境でその力を最大限に発揮すれば、とんでもない成績を残すかもしれない。

(Full-Count編集部)

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