CY賞右腕のように…米メディア分析、ダルがカブスで「栄華を極められる」理由

カブス・ダルビッシュ有【写真:田口有史】
カブス・ダルビッシュ有【写真:田口有史】

FAとなったアリエッタは「シカゴの伝説」、ダルビッシュも同じような存在になれる?

 カブスに移籍したダルビッシュ有投手が16日(日本時間17日)、オープン戦のホワイトソックス戦に先発し、5回3安打4奪三振1四球1失点(自責1)と快投した。この日は最速98マイル(約158キロ)をマーク。ここまでオープン戦3試合に登板し、2勝0敗、防御率3.48、10回1/3で被安打7、13奪三振、4四球と上々の数字が並ぶ。地元メディアは、補強の目玉として加入した日本人右腕と、昨季終了後にFAとなったジェイク・アリエッタ投手(現フィリーズ)を比較する特集記事を掲載。同じようにカブスで能力を十二分に発揮する可能性があると分析している。

 アリエッタは2010年にオリオールズでメジャーデビューを果たすも、3年半で69試合に登板し、20勝25敗、防御率5.46と目立った成績を残せず、13年シーズン途中にカブスにトレードとなった。すると、新天地で大ブレーク。名将ジョー・マドンが監督に就任した15年は22勝6敗、防御率1.77という圧巻の成績でサイ・ヤング賞を獲得し、2016年には18勝8敗、防御率3.10と数字を落としたものの、ワールドシリーズ制覇に大きく貢献した。昨季も14勝10敗、防御率3.53とさらに成績は悪化したが、カブスでは4年半で通算68勝31敗、防御率2.73という結果を残した。

 米メディア「ジ・アスレチック」は「果たしてダルビッシュは、アリエッタが見せた大舞台での(強さの)評判に劣らぬ活躍ができるのだろうか」と題した特集記事を掲載。その中で「ここから先何が起ころうと、アリエッタは常にシカゴの伝説だ」と、カブスを108年ぶりの世界一に導いたアリエッタの功績に最大級の賛辞を送った。そして、16年ワールドシリーズの敵地インディアンス戦では2度の登板でいずれも勝利投手になったことを振り返り、「カブスには(アリエッタに対して)揺るぎない自信があったのだ」と大きな役割を果たしたことを強調している。

 その上で、新加入の日本人右腕と比較。「ダルビッシュとの6年1億2600万ドル(約134億円)の契約は理にかなったものだけれど、アリエッタが大舞台で残してきた成績を手放すのは、カブスが不安に思っているかもしれない点の一つ」だとしている。2年ぶりの世界一を目指すカブスにとって、重要なのはポストシーズンの結果。黄金期を迎えているだけに、もはや地区優勝を果たしても、プレーオフで負けてしまえば、そのシーズンは“失敗”となるのだ。


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