伊藤智仁氏が伝説の“魔球”誕生の瞬間を語る「誰がやっても投げられない」

プロデビュー前に抱いた確信、自身のスライダーは「誰がやっても投げられない」

 生まれ変わったスライダーという武器は面白いように相手打者のバットを何度も空を切らせた。周囲も真似することができなかった変化に「一番変わったのは曲がり幅。イメージは速く、大きくです。ストレートが8割なら変化球は10割。ストレートより腕を振る感じです」と説明する。

 その後、ヤクルトに入団。他球団と対戦する前にすでにプロで通用する確信があったと同氏は振り返る。

 ルーキーイヤーの春季キャンプではブルペンで先発投手の球筋を見て「コントロールはいいけど、直球は僕のほうが上かな、カーブのキレはいいけど、変化球は僕も負けてないな、とか。活躍している先輩と自分を比べてみて、やっていけると感じました」と、新人離れした洞察力をもっていたことも明かした。

 2018年からはNPB入りを目指す若者たちが集まる独立リーグで指揮を執る。伝説の魔球を受け継ぐ投手は現れるのか。伊藤監督はスライダーの握りを見せながら「僕は全然、教えますよ。握りも投げ方も。でもね、僕のスライダーは誰がやっても投げられないですよ」とはにかんだ。

 現役通算37勝27敗25セーブ、防御率2.31。記録より記憶に残る伝説の投手・伊藤智仁氏は笑顔で語っていた。

【動画】「誰がやっても投げられない」…伊藤智仁氏が伝説の“魔球”高速スライダーの握りと投げ方をカメラの前で披露!

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