急逝の名右腕ハラデーの長男、父の古巣相手に登板「いまだに父が頭の中で…」
サイヤング賞2度獲得のロイ・ハラデー、2017年11月に飛行機事故で急逝
偉大な父の遺伝子を受け継いだ右腕が、カナダ代表のユニホームに袖を通してマウンドに上がった。過去にサイヤング賞に2度輝き、2017年11月に自ら操縦する飛行機の事故で急死した名右腕ロイ・ハラデーの長男ブレーデンだ。MLB公式サイトはハラデーJrが、父の古巣でもあるブルージェイズ戦に登板した運命的な一戦について取り上げている。
17日(日本時間18日)のカナダユース代表対ブルージェイズ戦。スプリングトレーニング中に行われたアマチュアとのオープン戦で8回のマウンドに上がったブレーデンは1イニングを見事、3者凡退に抑えた。記事では、スタンディングオベーションを浴びてこの青年がマウンドを降りる様子を動画付きで伝えている。
母も見守る中、父同様に強気の投球で打者を封じたブレーデン。直球は80マイル(約129キロ)台前半、変化球も60マイル(約97キロ)台後半だったが、その投球に集まった観客からは称賛の拍手が鳴りやまなかった。特集では、「僕の観点からすると、父は投球に関して何もかも知っていた」「いまだに父が僕の頭の中で厳しく教える声が聞こえる。偏見なしに、これ以上の先生はいないと思う」とブレーデンが父への思いを語っている様子を伝えている。
ブルージェイズのベンチコーチを務めるディマーロ・ヘイルもブレーデンが見せた投球に「両ダグアウトが立ち上がり、拍手を送っていた。彼は落ち着きを保っていたと思うよ。彼にはあらゆる感情が駆け巡っていたはずだ。でも私は嬉しいよ。彼は落ち着き、そして戦っていた。彼の父は最高の投手だ」と賛辞を贈ったという。
また、記事では現時点でブレーデンはドラフト1位候補ではないが、2019年までのMLBドラフトで指名される可能性があることにも言及している。近い将来、父が上がったメジャーのマウンドに立つ日が来るかもしれない。