オープン戦首位打者はシーズンで活躍するのか? 過去10年を振り返る

2015年の西武・秋山はシーズン最多の216安打を放つ

 2015年の秋山の活躍はまだ記憶に新しいだろう。シーズン最多安打の日本記録を更新する216安打を放って球史に名を刻み、福岡ソフトバンクの柳田とハイレベルな首位打者争いを繰り広げた。オープン戦からシーズン閉幕まで絶好調のまま駆け抜けた2015年は、球界を代表する5ツールプレイヤー・秋山を語る上で欠かすことはできないシーズンだ。

 また、オープン戦での好成績をきっかけに飛躍を果たした選手もいる。2011年の浅村はこの年一軍に定着し、2年後に打点王を獲得。チームの「顔」を張る選手に成長する上で、大きな意味を持つ1年となった。翌2012年の根元も、オープン戦での好調によって開幕スタメンの座を勝ち取ると、1年を通してレギュラーに定着。リーグ最多タイの40犠打を記録し、過去数年の不振から脱却して再び主力としての活躍を見せたシーズンとなった。

 すでに1軍で実績を残している選手が、オープン戦での好調そのまま好成績を残したケースも多い。2008年の稲葉は北京五輪に出場する日本代表にも選出され、3年連続となる打率3割を達成。36歳という年齢を感じさせない打棒を見せつけた。

 2013年のヘルマンは、シーズンでも打率のほか選球眼が冴え渡り、出塁率.418で最高出塁率を獲得。前年に続いて40盗塁を記録するなどリードオフマンとして素晴らしい成績を収め、年間を通じて抜群の存在感を見せた。一方で、2010年のG.G.佐藤や2014年の井上のように、シーズンに入ると一転して不振に陥るケースもあった。

 しかしながら、オープン戦でつかんだ感触や自信をきっかけに、大きな飛躍を果たす選手は多い。来たる新シーズンにも、オープン戦の好調をシーズンにも持ち込んで、大ブレイクを果たす選手は現れるだろうか。

【動画】あの名シーンをプレイバック! シーズン216安打を放った西武・秋山の“鮮やか”安打集

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