“ハマのクローザー”山崎康晃が明かす笑顔のワケ「いつまでも野球少年で」

「やっぱり借りを返すのはグラウンドでしかない」

――怒ったり、つい何かに当たってしまったり、という姿は想像できませんね。
「いやそれはありますよ(笑)。そういう時は、家にまっすぐ帰るんじゃなくて、ちょっと考える時間を作ったりだとか、ドライブしながら大きな声で歌ったり、1人になって感情を出すこともありました。だけど、やっぱり借りを返すのはグラウンドでしかないと思うので。本当にいろんな場面を経験していろんな心境になって、考えさせられるようになりました。それもやっぱりこのチームに入ったから、これまでの成績もある。いろんな意味で成長させていただいています」

――25歳といえば一般にはまだ若いですが、チームでは既に中心選手になりつつあります。
「若い選手が多いですし、だんだん後輩も増えてきて、4年目になって“お客さん”というつもりではやっていないんで。チームを引っ張っていく側として、言動や行動もそうですし、グラウンドを離れた後も自覚ある行動と、チームでも明るく声を出してニコニコ笑うことを心掛けて日々やっています」

――いよいよ30日に開幕を迎えます。開幕の朝はどのように過ごしますか?
「何も変える必要はないと思うし、いつも通り朝ご飯を食べて、ゆっくり9回にあわせてリラックスして臨みたいなと思いますね」

――開幕の朝は鯛のオカシラを、という選手もいますが。
「どうなんですかね。あんまりルーティンとかは作らない方なんで。ま、でもいつもと変わらずやりたいですね。特に何も変えることもなく。本当はパンが食べたいんですけど、必要な栄養をとるために、開幕日の朝はご飯を食べます」

 本拠地・横浜スタジアムでは、大歓声の中、リリーフカーに乗って9回のマウンドに登場する。山崎はリリーフカーから降りる時、必ず運転手にお礼を言うというルーティンを3年間変えずに続けている。4年目を迎える今季も、そのスタンスを変えるつもりはない。「そこだけは唯一のルーティンだと思っているので、感謝の気持ちを伝えてマウンドでしっかり結果を残せるようにしたいと思います」。笑顔の裏に隠された強い気持ちで、今年もDeNAの勝利を締めくくる。

(白井京子 / Kyoko Shirai)

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