自身の新人時代との違いは…イチロー、大谷翔平について米メディアに語る
適応段階のOP戦では結果を残せなかった大谷、イチローはどう見ている?
開幕第4戦の4月1日(日本時間2日)の敵地アスレチックス戦でメジャー初先発登板することが正式決定したエンゼルス大谷翔平投手。オープン戦では、打者として11試合に出場し、32打数4安打で打率.125、投手としては2試合で防御率27.00という適応段階での“らしからぬ”数字には不安の声も上がっているが、マリナーズに6年ぶりに復帰したイチロー外野手は米メディアの取材に対して、二刀流を目指す大谷への独特な考察を示している。米スポーツ専門メディア「ブリーチャー・レポート」が報じている。
メジャー各球団の争奪戦を経て“ベーブ・ルース2世”の期待とともに米国に上陸した大谷だが、スプリングトレーニングでは適応に苦しんだ。特集では、「次のステップはマウンドでサイ・ヤング賞と打席ではシルバースラッガー賞を争うこと。それ以外はとてつもない失望になるだろう」と、大谷に対する米メディア、ファンの期待値の凄まじいまでの高さを表現している。
そして、通訳を介したイチローのコメントを紹介。メジャー18年目の開幕を控えるレジェンドは「大変だと思いますよ。周りからの目がある中、期待値はどこに設定されているのか。なぜなら、それ(二刀流への挑戦)は今までありませんでした。自分は期待値がどこまで高いのか、低いのかわかりません。みんなどこまで期待しているのか……」と語ったという。
さらに、イチローは普通の選手はプロでは投打のどちらかを選ぶことを説明し、大谷が両方で同じようにハイレベルな才能を持っていることを「ユニークなケース」と表現。大谷が1つを選べなかったことを「不運なことかもしれない」と語ったという。イチローから見ても、二刀流の才能はそれだけ貴重であり、かつその道のりは困難ということなのだろう。
また、自身のメジャー上陸時について記事の中で、「自分も最初にメジャーに来た時、日本の人たちも高い期待をしていたと思います。それまで、ここに(野手は)誰も来ていませんでしたから。みんな自分のことを小さいなと思っていた」とも回想。それに比べて大谷は恵まれた体格を誇っていることから、期待値の質は違うのではないか、と分析している。
有資格1年目での米国野球殿堂入りも確実視されているイチローは、27歳で迎えたメジャー1年目で史上2人目の新人王&MVPのダブル受賞という金字塔を打ち立てた。レジェンドも興味を持って見守る大谷の二刀流の軌跡――。いったい、どんなルーキーシーズンになるのだろうか。
(Full-Count編集部)