イチロー、初マルチも…歴代21位浮上を「どうでもいいこと」と表現したワケ
マルチ安打に本塁打強奪キャッチと大活躍「今の僕にとっては…」
マリナーズのイチロー外野手は3月31日(日本時間1日)、本拠地インディアンス戦に「9番・左翼」でスタメン出場。3回に相手のホームランを“強奪”する超美技を見せ、バットでも4打数2安打1得点と存在感を見せた。マルチ安打でメジャー通算3082安打として、キャップ・アンソン(3081安打)を一気に抜き去って歴代単独21位に浮上。しかし、試合後には「今の僕にとってどうでもいいこと」と振り返っている。
29日(同30日)の開幕戦に続き、2試合続けて「9番・左翼」でスタメン出場したイチロー。この日も打席に立つたびに大歓声を浴びたが、超美技と2本のヒットで応えてみせた。
まずは3点ビハインドの3回表にラミレスの大飛球をスーパーキャッチ。完全にフェンスを越えていた打球をドンピシャリのジャンプでもぎ取った。そして、直後の3回裏に1死走者なしでカラスコから二塁内野安打。その後、ゴードンのヒットで三塁まで進んで、セグラのタイムリーで生還した。
さらに、7回にはメジャー屈指の中継ぎ左腕ミラーのスライダーを巧みにレフト前に運び、マルチ安打を記録。全てスライダーを投じてきた相手に2球で追い込まれながら、4球目を見事に捉えた。
チームは追い上げたものの及ばず、5-6で敗戦。ただ、イチローは今季初安打について「もちろん、それは重い1本なので、僕にとって。……この1本があるかどうか、ずっとわからないままこの冬を過ごしてきたので、その意味ですごく重い1本になりましたね」と表現。オフにはチームがなかなか決まらず、キャンプにも遅れて合流したが、上々のスタートを切った。
一方で、マルチ安打でアンソンを抜き去り、歴代単独21位に浮上したことについては「そういうこと、今の僕にとってどうでもいいことなんで。毎日こうやってセーフコ(フィールド)に来てプレーできることがもう、そのことが嬉しくて、そんなことどうでもいい」と話した。27歳で渡米しながら偉大な選手の数字を次々と超えているが、今は“故郷“のシアトルでプレーすることに何よりも大きな喜びを感じている。
(Full-Count編集部)