平野佳寿の宝刀スプリットは「タナカと似ている」 元ヤンキース捕手が絶賛
開幕戦で“宝刀”の威力を見せつける「邪悪なスプリッター」
ダイヤモンドバックスの平野佳寿投手は、開幕3試合のうち2試合に登板し、1回1/3で2安打無失点1奪三振、防御率0.00と結果を残している。メジャーデビューは29日(日本時間30日)の本拠地での開幕戦ロッキーズ戦。7回から3番手として登板し、1/3回を1安打1奪三振無失点と好投した。この試合で空振り三振を奪った宝刀スプリットの威力について、元ヤンキース黒田博樹投手、現ヤンキース田中将大投手という2人の“達人”を知る男が称賛している。
開幕戦で6-2と4点リードで迎えた7回に3番手としてマウンドに上がった平野は、先頭アイアネッタに2ボールからの3球目、低めへの速球を左翼に運ばれ、ヒットを許した。だが、続くトックマンは1ボール2ストライクから4球目のスプリットで空振り三振。地元テレビ局「FOXスポーツ・アリゾナ」の実況は「まるでテーブルの上から落下する際立ったスプリットフィンガー」「邪悪なスプリッター」と表現した。
「ヨシが確信を持って投げられるボールだ。日が経つにつれて、どんどん威力を増している。日本人の投手の多くが素晴らしいスプリットを投げる。僕はクロダのボールも受けていた。彼ももの凄いスライダーを投げていた。比較は難しいけれど、ヨシは最後の部分が気に入った。途中まで完全なファストボールに見えるんだけど、最後の最後で急激に落下する。その落差が大きい。タナカのスプリットに類似性は大きいね」
平野の“宝刀”について開幕前にこう語っていたのは、ジョン・ライアン・マーフィー捕手だ。2009年のドラフト2巡目でヤンキースに加入し、2013年にメジャーデビュー。2015年末にトレードでツインズに移籍するまで、主に控え捕手としてプレーした。スプリットを決め球としていた黒田と田中の切れ味抜群のボールを実際に受けてきた。ファストボールの軌道でプレート手前から急降下するスプリットは、田中と類似点が多いという。